研究概要 |
1.劇症肝炎肝における肝幹細胞の解析 劇症肝炎時に出現する肝幹細胞はreactive ductulesであると考えられる、これまでの研究からbeta-1,alpha6 integrinの発現増加、alpa5 ingegrinの低下を認めるといった特徴、NCAM, c-metの発現増強などを確認し学会などで報告してきた。さらに特異的な肝幹細胞を認識するマーカーを解析した結果CD133,DLK (delta like)などが比較成人病態肝における肝幹細胞に特異性が高い可能性が示唆された。 2.その他の病態肝での肝幹細胞の解析 上記の研究結果に基づき、劇症肝炎以外の病態肝に関しても肝幹細胞の解析を行った。肝硬変、原発性胆汁性肝硬変などの肝臓にも肝幹細胞の特徴をもった細胞群が出現してきていることが明らかになった。さらには肝細胞癌や胆管細胞癌といった原発性肝癌のなかにも肝幹細胞様の細胞が出現していることが分かり、さらにはそれらを発現する癌は予後不良であることも明らかになった。 以上の研究成果に関しては第57回アメリカ肝臓病学会(Boston),FASEB summer research conference (Colorado)で発表し、科研費補助を受けた旨報告した。さらにこれらの成果に関しては現在英文論文投稿準備中である。
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