研究課題
基盤研究(B)
癌におけるエピジェネティックな機構の研究は最近我々が最も力を注いでいる分野のひとつで、大癌・胃癌を始め消化器癌を対象に研究している。メチル化の判定にbisulfite処理は不可欠であり、これまで10時間以上を要していたが、早津教授との共同研究で、時間の大幅な短縮がはかられ1時間以内で処理可能となった。また、メチル化の判定にはmethylation-specific PCR (MSP)が現在も汎用されている方法であるが、false positiveが多く定量性に欠ける。我々は1度のPCRで半定量的にメチル化を判定できるmethylation-specific-single PCR (MSSP)という方法を開発した(特許)。また、日清紡との共同研究でメチル化アレイを開発したが、米国での特許が成立した(特許)。大腸癌における多数のプロモータのメチル化解析により、大腸癌の癌化過程を明確にすることができた(J.Clin.Oncol.)。つまりプロモータのメチル化の頻度がBRAF、KRASの突然変異と密接に対応し、大腸癌全体を3つのsubtypeに分けて取り扱うことが合理的であることを証明した(J.Clin.Oncol.)。さらに、様々な発癌経路を有する大腸癌において、プロモーターのメチル化は今日中した発癌経路であることを証明した(投稿中)。プロモーターのメチル化を組み合わせれば、発癌経路を簡単に見いだすことも可能である。食道癌においては、前癌状態がメチル化の蓄積によって形成されていることを見いだした(論文)。
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