研究課題/領域番号 |
17390372
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
前原 喜彦 九州大学, 大学院医学研究院, 教授 (80165662)
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研究分担者 |
武冨 紹信 九州大学, 大学病院, 助手 (70363364)
副島 雄二 九州大学, 大学病院, 助手 (30325526)
岡野 慎二 九州大学, 大学病院, 助手 (10380429)
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キーワード | 肝細胞癌 / 再発 / 生体肝移植 / DNAワクチン |
研究概要 |
免疫抑制状態での抗腫瘍効果を判定する為に、まず初めに免疫抑制状態の肝細胞癌マウスモデルに対して、樹状細胞とIL12による抗腫瘍効果の検討を行うこととした。 前準備としての作業を現在行っているところである。ヒト肝癌細胞株であるMH134細胞を用いて、肝細胞癌皮下腫瘍マウスモデルの良好な作製が可能となった。また、C3Hマウスの両側大腿骨・脛骨の骨髄を採取し、樹状細胞の精製作業を修練し、良好な採取が可能となった。続いて、IL12遺伝子を組み込んだプラスミドの作成、精製を行い、保存を行った。免疫抑制状態の指標の為のBalb/Cマウスの皮膚を用いたスキングラフト作成も可能となった。 最終的な目標は生体肝移植後の再発に対する免疫抑制状態での抗腫瘍効果の検討であり、今年度は、SD並びにWisterラットを用いたカフ法による全肝移植の手技の習得を中心に行った。ドナーの全肝採取の手技(右腎摘出、右副腎摘出、胆管ステント留置、総肝動脈結紫切離、幽門静脈並びに肺静脈結紫、グラフト採取)、冷ラクテックを用いたグラフトの還流、門脈カフ並びに静脈カフの作成、静脈形成等のバックテーブルの手技は早期の段階で習得可能であった。しかし、実際のレシピエントへの全肝移植の手技が困難であり、習得まで多大な時間を要した。耐術はするものの、術後1日生存に至らず、その原因として、静脈吻合から門脈再建に至る無肝期の時間が長いことが考えられた。多大な時間を要したものの、現在は手技の安定を認め、良好なカフ法を用いたラット全肝移植モデルの作成が可能となった。
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