研究課題/領域番号 |
17390372
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
前原 喜彦 九州大学, 大学院・医学研究院, 教授 (80165662)
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研究分担者 |
武冨 紹信 九州大学, 大学病院, 助手 (70363364)
副島 雄二 九州大学, 大学病院, 助手 (30325526)
岡野 慎士 九州大学, 大学病院, 助手 (10380429)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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キーワード | 生体肝移植 / 肝細胞癌 / インターロイキン12 / 樹上細胞 / 免疫抑制 |
研究概要 |
インターロイキン12(以下、IL-12)と樹状細胞(以下、DC)を併用した免疫抑制下での抗腫瘍効果を検討した。MH134肝癌細胞によるマウス皮下腫瘍モデルを用い、IL-12/DCを腫瘍内導入し、治療8日目より免疫抑制状態として、無治療、DC単独、IL-12単独、IL-12/DC併用の4群で比較した。原発腫瘍に対する効果は、治療28日目の皮下腫瘍径で比較した。無治療/DC単独/IL-12単独/併用群で、7.6±0.2/4.8±0.1/2.1±0.1/1.7±0.1cm^3であり、併用群で有意に小さく、抗腫瘍効果を認めた。微少転移に対する効果は、治療28日目の肺及び肝における転移巣の個数、最大径で比較した。肺微小転移を、無治療/DC単独/IL-12単独/併用群で、100/100/63/0%に認め、肺左葉矢状断での転移巣個数並びに最大径は、37.3±7.9/13.8±0.8/3.29±1.55/0個、1.9±0.5/1.1±0.1/0.2±0.1/0mmであった。肝微少転移は、無治療/DC単独/IL-12単独/併用群で、100/100/75/0%に認め、肝中葉水平断での転移巣個数並びに最大径は、115.0±36.2/60.6±7.6/18.0±6.1/0個、0.7±0.0/0.6±0.0/0.4±0.1/0mmであった。併用群で、有意に転移抑制効果を認めた。さらに、治療14日目(免疫抑制下7日目)のMH134に対する特異的CTL assayでは、無治療/DC単独/IL-12単独/併用群で、0/4.9±2.7/11.0±1.4/22.8±4.2%で、免疫抑制下でも併用群では有意に抗腫瘍効果を認めた。以上より、IL-12/DC併用療法による免疫抑制下での抗腫瘍効果、転移抑制効果は効果的であり、肝癌に対する生体肝移植のNeoadjuvant immunotherapyの有効性が示唆された。
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