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2006 年度 実績報告書

正常肝・障害肝の肝再生組織リモデリングにおける血管新生と非実質肝細胞の役割の解明

研究課題

研究課題/領域番号 17390375
研究機関兵庫医科大学

研究代表者

藤元 治朗  兵庫医科大学, 医学部, 教授 (90199373)

研究分担者 飯室 勇二  兵庫医科大学, 医学部, 助教授 (30252018)
山中 潤一  兵庫医科大学, 医学部, 助教授 (90289083)
平野 公通  兵庫医科大学, 医学部, 助手 (90340968)
岡田 敏弘  兵庫医科大学, 医学部, 助手 (70351799)
中西 憲司  兵庫医科大学, 医学部, 教授 (60172350)
キーワード血管新生 / HGF / NK4 / VEGF / sFlt-1 / 肝再生
研究概要

(目的)強力な血管新生阻害作用を有するHGFアンタゴニストであるNK4とVEGF受容体の抑制因子であるsFlt-1を用いて、肝再生に対する抑制的な効果についての検討を行なっている。(方法と結果)NK4遺伝子あるいはsFlt-1遺伝子をアデノウイルスベクターを用いマウスに遺伝子導入し、48時間後に70%部分肝切除術を施行した。対照としてLacZ遺伝子を用いた。まず、遺伝子導入後のNK4蛋白及びsFlt-1蛋白の発現をELISAにて確認したところ48時間でピークを示し、血清中での発現は約2週間持続した。NK4の血中濃度のピークは約300ng/ml、sFlt-1の血中濃度のピークは約350ng/mlであった。肝切除後、12,24,36,48,72,120時間後に組織学検討を行ったところ、NK4導入群では肝切除後の36時間においてBrdU陽性細胞数の減少及び48時間においてマイトーシスの細胞数の減少がみられCD31抗体による免疫染色においてNK4導入群では、類洞内皮細胞の増殖が抑制されていた。また、肝重量の計測においてもNK4導入群はコントロール群に比べて、肝重量の増加が遅延していた。sFlt-1導入群では、BrdU陽性細胞数及びマイトーシス細胞数は減少傾向にあるものの有意差は認めなかった。また、血管構造の安定化・不安定化に関わり血管の成熟過程において重要な役割があると考えられているAng-1,Ang-2,Tie-1,Tie-2のmRNA発現をReal time RT-PCRにて測定したところ、肝切除後3〜4日においてAng-2,Tie-1,Tie-2の発現がNK4群において抑制されていた。(考察)肝再生は、血管新生に随伴する現象であり、血管成熟に必要なシグナルを抑制することにより、血管新生が抑制され、その結果肝再生が遅延したと考えられた。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (3件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 肝細胞癌に対する腫瘍新生血管抑制によるNK4遺伝子治療2006

    • 著者名/発表者名
      平野公通
    • 雑誌名

      医学のあゆみ 216・10

      ページ: 767-770

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] 自然免疫と肝再生2006

    • 著者名/発表者名
      飯室勇二
    • 雑誌名

      医学のあゆみ(別冊)消化器疾患 II. 肝・胆・膵 Ver.3

      ページ: 125-128

  • [雑誌論文] Bolckage of HGF/c-Met system by genetherapy(adenovirus-mediated NK4 gene) suppresses hepatocellular carcinoma in mice.2006

    • 著者名/発表者名
      Son G
    • 雑誌名

      J.Hepatol 45・5

      ページ: 688-695

  • [図書] 細胞増殖因子と再生医療 肝硬変(その2)(松本邦夫,田畑泰彦 編集)2006

    • 著者名/発表者名
      鈴村和大
    • 総ページ数
      401
    • 出版者
      メディカルレビュー社

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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