研究課題
1.平成17年度に引き続き、平成18年度も外科的に切除された良好な検体から抽出されたgenomic DNAを用いて非小細胞肺癌における上皮成長因子受容体(EGFR)遺伝子変異の解析を進めた。EGFR遺伝子変異に対応して作成したTaqMan MGB probeを利用し、TaqMan PCR assayにてEGFR遺伝子変異解析を施行した。解析対象は2000〜2006年に手術を施行された非小細胞肺癌症例で約400例を数えている。蓄積されたEGFR遺伝子変異の解析データを利用して、EGFR遺伝子変異と臨床病理学的因子、ゲフィチニブ奏効性、生存などとの相関について検討した。また、TaqMan PCR assayは変異型アレルが10%でも変異検出可能であることが判明し、術前のCTガイド下や気管支鏡下生検などの微量検体の変異検出に利用できる可能性も示唆されることから微量検体における変異解析にも着手した。2.近年、EGFR遺伝子変異以外にもゲフィチニブ感受性因子として下流のシグナル分子、EGFR遺伝子増幅、他のerbB受容体の発現レベルなども報告されつつある。これらの報告を受けて、我々はEGFRおよびerbB2遺伝子のコピー数やPIK3CA遺伝子変異などの解析にも着手した。これらの解析データと臨床病理学的因子との相関について検討した。3.上記1.2の解析結果については全国学会において研究報告を行い、次ページの研究発表に記載されるように論文としてまとめた。
すべて 2007 2006
すべて 雑誌論文 (5件)
Oncol Rep. 17(2)
ページ: 319-323
Lung Cancer. 55(1)
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