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2006 年度 実績報告書

新規ゲノムマイクロアレイによる骨髄幹細胞由来膠芽腫幹細胞の解析

研究課題

研究課題/領域番号 17390403
研究機関佐賀大学

研究代表者

峯田 寿裕  佐賀大学, 医学部, 講師 (20264187)

研究分担者 大石 豪  佐賀大学, 医学部, 助手 (70380756)
キーワード脳腫瘍 / 膠芽腫 / 遺伝子解析 / 腫瘍幹細胞 / array-CGH
研究概要

我々はこれまでarray-CGH(Geno Sensor)にて膠芽腫のゲノム異常解析を進めてきたが、膠芽腫で認められたゲノム異常パターンが同一患者のリンパ球ゲノムにも観察された症例を経験した。この現象は骨髄幹細胞ゲノムにある特定の変異を来たしたものが末梢血から脳組織に運ばれて膠芽腫を発生させ、同時にリンパ球への分化を起こしたと考えることも出来る。このことから膠芽腫の中には骨髄幹細胞に生じた異常幹細胞に由来するものが存在するのではないかとの着想を得た。今回の研究においては、膠芽腫のゲノム異常解析をGeno SensorおよびProp Array CGHにより行った。Prop Array CGHは日本人胎児由来のゲノムからBAC cloneを作製して、7500の染色体マーカーとしてスライドグラス上に貼り付けたものであり、現時点で最高のゲノム解析の解像度が得られる。Geno Sensorと同様の方法でゲノムDNAを標識し、Prop Array CGH(Prop Gene Inc.)にハイブリダイズさせ、専用スキャナーで蛍光強度を測定する。このデータから染色体ごとのイデオグラムを作製した。特に同一患者の膠芽腫組織とリンパ球のゲノムをより詳細に比較し、両者のパターンの類似性をwavelet解析法で検証してきた。これらのゲノム構造変化が癌組織にどのような頑健性(robustness)を与えるかを、ゲノム重複や遺伝子増幅によるredundancyおよびdiversityの観点から推測し、構造変化をきたした染色体部位が癌細胞全体に与える影響をモチーフ構造・モジュラー構造などの解析を行ってきている。更に最近では、より脳腫瘍の臨床に密接した診断装置として約500の染色体マーカーをスライドグラス上に貼り付けたArray CGHにより、簡便かつ安価で解析できる方法を考案中である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (2件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] 脳深部病変としてのグリオーマ -悪性度の高い症例の治療戦略-2006

    • 著者名/発表者名
      峯田寿裕, 田渕和雄
    • 雑誌名

      CLINICAL NEUROSCIENCE 24

      ページ: 1313-135

  • [雑誌論文] Olfactory neruoepithelioma : am immunohistochemical and ultrastructual study2006

    • 著者名/発表者名
      Sugita Y, et al.
    • 雑誌名

      Neuropathology 26

      ページ: 400-408

  • [図書] EBM 神経疾患の治療(岡本幸一、棚橋紀夫、水澤英洋(編))2007

    • 著者名/発表者名
      峯田寿裕, 田渕和雄
    • 総ページ数
      534
    • 出版者
      中外医学者
  • [図書] グリオーマ : 病態と治療 : ウィルスのゲノム検索(田渕和雄(編))2006

    • 著者名/発表者名
      峯田寿裕, 田渕和雄
    • 総ページ数
      274
    • 出版者
      シュプリンガー。フェアラーク東京

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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