研究課題
本年度は、in vivoにおけるklothoとIRS-1,-2との機能的な相関を検討することを目的として、KL-KOへのIRS-1-/-allele、およびIRS-2-/-alleleの導入とその効果の解析を行うために、KL-KOとIRS1-KO、およびKL-KOとIRS2-KOのダブルKOマウスを作成した。KL-KO(ホモ)は不妊であるため、まず、klothoヘテロKOマウス(klotho+/-)とIRS-1ヘテロKOマウス(IRS-1+/-)との交配によりklothoとIRS-1のダブルヘテロマウス(klotho+/-かつRS-1+/-)を得た。このダブルヘテロマウス同士を交配することによって、klothoとIRS-1のダブルKOマウス(klotho-/-かつIRS-1-/-)、およびklotho KOかつIRS-1野生型のマウス(klotho-/-かつIRS-1+/+)を得た。KL-KOのIRS-2-/-alleleの導入についても同様の方法で行った。全身的評価として、食餌摂取量、活動性、発育、血清生化学、生存率を検討したところ、klothoとIRS-1のダブルKOマウスにおいては、活動性と生存率がklotho-/-かつIRS-1+/+に比べて有意に上昇していた。klothoとIRS-2のダブルKOマウスにおいては、上記のどの指標もklotho-/-かつIRS-2+/+に比べて変化がなかった。骨粗鬆化に関する検討として、in vivoではそれぞれの同胞マウスの長管骨および椎体についてX線撮影を行い、経時的な骨密度の変化を検討したが、これはどちらのダブルKOマウスにおいてもklotho-/-の骨粗鬆化をレスキューすることは出来なかった。以上より、klothoによる延命作用は、insulinシグナルの中でもIRS-1を介している可能性が示された。klothoによる骨量維持作用は、insulinとは独立のシグナルを介するものと考えられた。
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