研究課題/領域番号 |
17390426
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
稲田 有史 京都大学, 再生医科学研究所, 非常勤講師 (90254515)
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研究分担者 |
中村 達雄 京都大学, 再生医科学研究所, 助教授 (70227908)
岩田 博夫 京都大学, 再生医科学研究所, 教授 (30160120)
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キーワード | 再生 / 末梢神経 / 疼痛 / ペイン / カウザルギー |
研究概要 |
1)抽出コラーゲンを用いて三次元的な細胞外マトリックス構造を有するスポンジを充填した人工神経を作製した。管の力学物性の検討と改良を行った。 2)骨髄由来の自己間葉幹細胞の分離、培養、増殖を行った。また脂肪細胞由来の前駆細胞、幹細胞の神経への分化も検討した。 3)末梢血よりPlatelet Rich Plasma(PRP)を採取した。これを用いて外因性増殖因子を用いずに行うin situ Tissue Engineering手技を開発した。 4)ビーグル犬の下肢のPeroneal Nerveに各々の神経損傷を作り、局所に人間のpainful Neuromaに近い状態を作るモデルを作成した。神経腫の形成に遠心性交感神経線維と感覚神経の側芽が参加するという従来の定説が正しいことを検討している。末梢神経が再生するとき、臨床では再生痛と呼ばれる痛みが局所に生じ、神経の再生が完成するとこの再生痛は治まるが、このメカニズムに関して病理的なアプローチで解析を行った。 5)このモデルを用いて人工神経で局所再生治療を行った群と、painful Neuromaを放置した群でどのような差が出るか観察中である。痛みは自覚的な症状であり、動物モデルでは数量的に評価が難しいのでスコアー化などを予定している。 6)軸索の再生パターンの形態学的な解析として、再生部位神経の中枢と末梢の2箇所から蛍光マーカーを極細ガラス管シリンジを用いて注入して検討した。再生軸索端より所謂retraction bulbが末梢方向に切断直後に伸展する像を蛍光マーカーでとらえた。
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