研究課題/領域番号 |
17390426
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
稲田 有史 京都大学, 再生医科学研究所, 非常勤講師 (90254515)
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研究分担者 |
中村 達雄 京都大学, 再生医科学研究所, 助教授 (70227908)
岩田 博夫 京都大学, 再生医科学研究所, 教授 (30160120)
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キーワード | 再生 / 末梢神経 / 疼痛 / ペイン / カウザルギー |
研究概要 |
本年度の実績は下記の如くである。 局所の末梢神経損傷が周囲に与える影響を病理組織学的に検討した。臨床的に我々が初めて確認した(Neurosurgery 55:640-648,2004)ことであるが、カウザルギーの範囲に一致して損傷部位の神経からsproutingが生じる。このことを動物実験で検証し、damageを受けたaxonから多数のsproutingが生じていることを動物で病理的に確認した。 再生する末梢神経が中枢に与えるメカニズムを解明した。併せて神経の活動電位の回復も調べ、筋弛緩剤の投与下に再生神経の活動電位が刺戟に引き続き起こることをニューロパックで確認できた。 ビーグル犬のperoneal nerveの浅枝に微小電極を刺入して、単位感覚神経の活動電位を記録できるシステムを構成しようとしている。これが完成すれば再生神経が触覚、熱覚、機械刺戟に対してどのように反応するか、中でもC線維の反応閾値の変化、後発射の状態などを中心に検討した。またマンシェット圧迫によりA線維を遮断してCNAPがどのように変化するか、交感神経ブロックにより再生神経の活動電位がどのような影響を受け、これは正常の神経の回復の各時期においてどう違うか詳細に調べることが可能になるが目下調整中である。 長期観察例の評価を行った。人工神経で局所再生治療するとカウザルギーで見られる異常な交感神経の反応がどのレベルで断ち切れるのかを中心にメカニズムを検討した。
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