研究課題/領域番号 |
17390426
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
麻酔・蘇生学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
稲田 有史 京都大学, 再生医科学研究所, 非常勤講師 (90254515)
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研究分担者 |
中村 達雄 京都大学, 再生医科学研究所, 助教授 (70227908)
岩田 博夫 京都大学, 再生医科学研究所, 教授 (30160120)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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キーワード | 再生 / 末梢神経 / 疼痛 / ペイン / カウザルギー / CRPS / 人工神経 / コラーゲン |
研究概要 |
本研究では、1)CRPS-II型モデルを大型動物で作製し、2)人工神経管で局所の再生をさせた場合と、それを行わなかった場合で比較し、3)その疼痛と末梢神経回復機能を解明し、新しい治療法を確立することを目的とした。 これまで有効な治療法がないとされてきたカウザルギーに対する新しい治療法を開発し臨床に用いた。CRPS-II型に分類されるカウザルギーに対して従来、局所の処置を行うとVicious Cycle(悪循環)を引き起こすので禁忌とされてきた。ところが難治性のCRST-II患者に対して局所の末梢神経損傷部を切除し人工神経を用いて再生回復させると、カウザルギーが治癒してしまうことが近年ようやく判明してきた。末梢神経の再生に関しては生体内分解性高分子材料PGAとコラーゲンのコンポジットによる人工神経を開発し、2002年春より今日に至るまですでに200症例300本以上の臨床使用経験を積み上げてきた。その中で局所治癒再生することにより、 ここで末梢神経を再生治癒させるのに用いているin situ Tissue Engineeringの手法は、生体の組織を培養室のシャーレの中ではなく体内で再生する新しい組織工学の手法であり、体内に組織再生の"場"(ここではコラーゲンの足場)を作り出し、生体が分泌する増殖因子や誘走してくる幹細胞などを動員して組織を構築することにした。 本研究の具体的な成果は、世界に先駆けて我々のグループが発見して報告し(Pain)た。さらに、とりわけこれまで治療法がないため脊髄刺激電極を埋め込まれた極めて難治性のカウザルギーにたいしても劇的な効果がありこの報告(Clinical Journal of Pain)は、もちろん本邦のみならず世界的にも注目されている。
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