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2005 年度 実績報告書

骨髄および組織幹細胞移植による嗅覚機能回復に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 17390461
研究機関岡山大学

研究代表者

西崎 和則  岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (90180603)

研究分担者 辻極 秀次  岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助手 (70335628)
野宮 重信  岡山大学, 医学部・歯学部附属病院, 助手 (10403495)
小野田 友男  岡山大学, 医学部・歯学部附属病院, 助手 (20420482)
キーワード嗅覚 / 再生 / 骨髄幹細胞 / 嗅上皮 / 骨髄移植 / 嗅上皮障害 / 硫酸亜鉛 / 免疫組織染色
研究概要

骨髄および組織幹細胞を用いた嗅組織の再生医療への適応,ならびに臨床応用への可能性について検討するため,本年度の研究では移植骨髄幹細胞の嗅細胞への分化能の解析と嗅上皮障害時の上皮再生過程における骨髄幹細胞の関与についての解析を行った.
まず,移植骨髄幹細胞の嗅細胞への分化能を解析するために,Wild TypeマウスにX線照射を行なった後に,GFPマウスの骨髄細胞を経静脈的に移植した.レシピエントマウスの嗅上皮組織内に散在するドナー由来GFP陽性細胞の一部は抗OMP (olfactory marker protein)抗体で免疫染色された.GFP陽性細胞は嗅上皮の基底細胞層から表層にかけて垂直性に連続して認められた.このことは,骨髄幹細胞が嗅細胞の前駆細胞として嗅上皮の基底細胞層に取り込まれた後に局所で嗅細胞へ分化したことを示唆している.嗅上皮組織中のGFP陽性細胞数を経時的に定量解析すると,移植後5週間までには嗅上皮内にGFP陽性細胞は認められなかったが,6週間で陽性細胞が認められた.移植後13ヶ月までの観察ではGFP陽性細胞率は経時的に増加傾向を示した.以上のことから,骨髄幹細胞は嗅細胞への分化能を有し,持続的に骨髄組織から嗅上皮へ組織幹細胞もしくは嗅細胞の前駆細胞として供給されている可能性がある.
次に,嗅上皮障害時の上皮再生過程における骨髄幹細胞の関与を解析するために,GFPマウスの骨髄細胞移植を行なった後に,1%硫酸亜鉛を点鼻して嗅上皮障害マウスを作製し,経時的に免疫組織学的観察を行った.嗅上皮障害マウスの再生嗅上皮では,対照群と比較しGFP陽性細胞の増加傾向が認められ,骨髄幹細胞の嗅上皮への移行は嗅上皮組織損傷の程度により増加すると考えられた.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] The engraftment of transplanted bone marrow-derived cells into the olfactory epithelium.2005

    • 著者名/発表者名
      Tsujigiwa H, Nishizaki K, Teshima T, Takeda Y, Yoshinobu J, Takeuchi A, Orita Y, Sugata Y, Nagatuka H, Nagai N
    • 雑誌名

      Brain Research 1052

      ページ: 10-15

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 査読あり

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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