| 研究課題/領域番号 |
17390463
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| 研究機関 | 鹿児島大学 |
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研究代表者 |
黒野 祐一 鹿児島大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (80153427)
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| 研究分担者 |
松根 彰志 鹿児島大学, 大学院医歯学総合研究科, 助教授 (00253899)
西元 謙吾 鹿児島大学, 医学部・歯学部付属病院, 講師 (50305132)
福岩 達哉 鹿児島大学, 大学院医歯学総合研究科, 助手 (60325785)
小田 紘 鹿児島大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (40107868)
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| キーワード | ホスホリルコリン / 経鼻ワクチン / 粘膜免疫 / IgA / IgE / PAF受容体 / NALT |
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| 研究概要 |
1)ホスホリルコリン(PC)経鼻免疫応答
BALB/cマウスにPC-KLHをコレラトキシン(CT)とともに経鼻免疫し、その粘膜免疫応答を観察した。唾液中そして鼻腔洗浄液中にPC特異的IgA抗体の上昇が認められ、血清中IgG抗体価の上昇も確認された。血清IgGのサブクラスをみると、IgG1が優位であり、Th2型免疫応答が誘導されることが示唆された。そこで、T細胞のPCに対するサイトカイン産生をELISAで観察すると、IL-4そしてIFN-γの産生が増加しており、Th2型のみでなくTh1型の応答も関与すると考えられた。さらに、PCが分子量の小さなハプテンであることから、PC特異性を他のハプテンを競合させ観察したところ、IgA応答はPC特異的であり、IgGはPCとKLHの接合部にも交差反応することが明らかになった。また、PC-KLHの経鼻免疫におけるIgE産生を観察したところ、CT単独免疫群と比較してIgE産生が抑制されており、PCがIgE応答を抑制することが示唆された。
2)PCの上皮接着への関与に関する研究
PCの受容体であるPAF受容体の上皮における発現をPCRで解析した。その結果、ヒト頬部粘膜上皮、そして、培養気道上皮におけるPAF受容体発現は軽微であり、肺炎球菌やインフルエンザ菌の上皮接着には、PAF受容体以外の因子の関与が示唆された。
3)NALTにおける樹状細胞の役割
NALT樹状細胞を特異抗体で除去し、その後の免疫応答を観察したところ、PC特異的免疫応答は誘導されなかった。したがって、PC経鼻免疫においても、NALTが重要な役割を担っていると推測された。
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