研究課題/領域番号 |
17390482
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
相川 直樹 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (40110879)
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研究分担者 |
堀 進悟 慶應義塾大学, 医学部, 助教授 (80129650)
藤島 清太郎 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (00173419)
関根 和彦 慶應義塾大学, 医学部, 協同研究員 (90296715)
葉 季久雄 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (00327644)
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キーワード | SIRS / sepsis / 高体温 / protein C |
研究概要 |
1.マウスの熱傷負荷後敗血症モデルを用いた、一次侵襲、二次侵襲に伴う免疫、代謝変動の検討と、解明した変動因子の能動的補正による治療効果の検討:Balb/cマウスの背部に30%のIII度熱傷を負荷し、7〜11日後に微量の細菌内毒素Lipopolysaccharide(LPS)を腹腔内投与するモデルにおいて、種々の抗CCR4薬の効果を検討した。そのうち1種類のCCR4拮抗薬を熱傷負荷後に連続投与することで、LPS投与後の生存率が有意に改善することを見いだした。最終年度には、CCR4拮抗薬の種類、投与量、投与期間の更なる検討と、同薬が作用するメカニズムを検討する予定である。また、様々な病態に伴う免疫変動を解明するため、新たに塩酸吸入マウス肺損傷モデルの作成を試み、0.3N100μl投与が概ね至適量であることを確認した。 2.Sepsis病態下における凝固・線溶系動態の解明:Sepsis病態への凝固線溶系因子の関与を明らかにするため、当院救急部外来を受診、かつ/またはICUに入院し、7日後まで経過を追い得た140人を、非sepsis群とsepsis群に分けて、血中D dimer, antithrombin(AT)III, protein Cを定量した。その結果、sepsis群では有意にD dimerが高く、AT IIIとprotein Cが低値を示した。さらにSepsis群で7日後病態非増悪群と増悪群とで比較すると、増悪群においてprotein Cの低値を認め、protein Cと病態増悪との関係が示唆された。 3.種々の高体温に伴う病態変化の解明:救急患者において、高体温によりDICを発症した症例、失神後に高体温を来した症例、さらに劇症型感染症に伴う高体温に続発して臓器不全を発症した症例等を検討し、高体温そのものが生体反応に大きく影響を与えることを検証した。
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