研究分担者 |
田谷 雄二 日本歯科大学, 生命歯学部, 准教授 (30197587)
島津 徳人 日本歯科大学, 生命歯学部, 講師 (10297947)
佐藤 かおり 日本歯科大学, 生命歯学部, 講師 (90287772)
柬理 頼亮 日本歯科大学, 生命歯学部, 助教 (40366761)
柳下 寿郎 日本歯科大学, 生命歯学部, 准教授 (50256989)
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研究概要 |
顎顔面形成は下顎突起、上顎・口蓋突起などの突起間癒合を経て進行する。本研究では、口腔顎顔面の形態形成の仕組みと裂奇形の発症機序を解明する目的で、二次口蓋突起と下顎突起における突起間接着から間葉合流に至る先端上皮(MEE)細胞の機能と運命を検証した。3年間の研究期間において、ICRマウス胎仔胎生9.5-11.5日の下顎突起癒合と胎生13.5-14.5日の二次口蓋突起癒合の表現型の推移を免疫組織化学により明らかにするとともに、cDNAマイクロアレイ解析により突起先端上皮を含む突起先端と癒合部(対照部位として突起側方部位)での遺伝子発現プロファイルを調べた。二次口蓋突起と下顎突起の癒合過程では、転写因子(Pax、Runx-1,-2,Snailなど)、形態誘導因子・受容体(Shhと関連遺伝子、FGFとFGFR、TGFβsとTGFβR,BMP,ET1など)、Rho関連因子、接着因子(N-cadherin,CD44など)について時期特異的な遺伝子発現パターンが検出された。癒合後の下顎突起における舌原基の成立過程では、Pax family(Pax3とPax9は相反する発現変動を示し、Pax7は構成的発現)、FGF family(FGF4、FGF3、FGF8の発現ピークに時期的な相違)、FGF受容体(FGFR1,2,4の構成的発現とFGFR3発現の変動)が注目された。遺伝子発現の変化による表現型への影響を検証する目的で、胎生10.5日の鰓弓試料と胎生13.5日の二次口蓋突起試料を用いた器官培養系を確立し、SHHシグナルとFGFシグナルによる突起癒合と器官形成への影響を検討した。それらの成果は論文・学会およびWeb上(http://www.ndu.ac.jp/~pathhome/)で公表している。
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