研究課題
基盤研究(B)
1.ラットのDMBA誘発顎下腺癌の形態形質転換におけるホルモンの関与を検索した。雌性ラットの顎下腺線癌誘発後あるいは誘発前に卵巣摘出やtamoxifen投与等、また、雄性ラットには精巣摘出後DMBA投与、Diethyllstilbestrol(DES)投与、DMBA投与完了後精果摘出などを行った。それぞれの処置により発癌過程および発癌後の腫瘍の組織像に種々の相異がみられ、類似した組織像においてもCK、PCNA、S-100蛋白、ERの発現動態に相異があり、形態形質転換や多彩な組織像の発現に性ステロイドホルモンの関与が強く示唆された。2.DMBA誘発ラット顎下腺線癌の形態形質転換の初期の過程において腫瘍組織のアポトーシス、その後再生が起こり、その間に多彩な組織像を呈する。その基礎的背景を明らかにするために実験を行った。1)唾液腺腫瘍には筋上皮細胞の動態が重要な役割を演じている。ラット萎縮唾液腺の再生過程における筋上皮細胞の増殖活性を比較検討した。舌下腺管を二重結紮し舌下腺に萎縮を誘導した。(結果)7日間の導管結紮でほとんどの腺房は消失したが多くの導管が残存した。結紮解除後3日目には新生した。未熟な腺房がみられ、経時的に数が増加し、成熟度も増した。アクチン陽性筋上皮細胞は一部を除いた残存導管、未熟および成熟した腺房の周囲に常に認められ、PCNA陽性筋上皮細胞は標識率1%前後、最高値は7日目の2.1%であった。筋上皮細胞は舌下腺萎縮過程で増殖活性が低くく、顎下腺では萎縮再生ともやや高い増殖活性を示した。萎縮耳下腺は筋上皮細胞の増殖活性は非常に高く、再生過程では低いとの報告がある。筋上皮細胞の動態は腫瘍の多彩性に影響を与えることが示唆された。2)唾液腺は導管障害が生じると萎縮し、多くは腺房がアポトーシスにより消失する。顎下腺の導管結紮による導管障害では、アポトーシス誘導系のひとつであるFas/Fasリガンド系により腺房アポトーシスが誘導され消失することが明らかになった。
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