研究課題
基盤研究(B)
本研究は歯根膜特異的に発現する新規細胞外マトリックスであるADAMTL4(A Dishltegrin And Metalloprotease domain with ThromboSpondin-Like motif)の歯根膜形成における役割を解析することを主眼においている。最初にADAMTSL4の歯根膜形成に関わるか否かを調べる目的に、歯根膜形成過程における発現パターニングをin situ hybridization法で解析した。その結果、ADAMTSL4は歯根形成期歯胚の歯小嚢に特異的に発現し、そして生後35日齢の歯根膜完成期になるとその発現は著しく低下することが観察された。抗ADAMTSL4抗体を用いた免疫染色にてADAMTSL4は歯小嚢で未熟な弾性線維様構造物を形成し、歯根膜になると歯根に平行に走行する成熟したオキシタラン線維を形成することが判明した。そこでADAMTSL4がオキシタラン線維形成に関わるかを調べるため、オキシタラン線維の主成分であるfibdllin-1の線維化に関わるかをしらべた。その結果、ADAMTSL4は歯根膜発生過程でfibrillin-1と共局在しているばかりでなく、ADAMTAL4を過剰発現させることによりfibrillin-1線維の形成を促進されることが判明した。これらの結果より、ADAMTSL4はオキシタラン線維の新規構成要素であり、さらにfibrillin-1と共同して、オキシタラン線維の形成に関わることが示唆された。以上まとめると、ADAMTSL4は歯根膜形成の初期過程において、オキシタラン線維形成を誘導する分子である可能性が考えられた。またADAMTSL4はfibrillin-1を中心とするオキシタラン線維形成を介して、歯根膜形成に関わる可能性が示唆された。
すべて 2008 2007 2006 2005
すべて 雑誌論文 (11件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (9件) 図書 (1件) 産業財産権 (1件)
J Biol Chem 283
ページ: 3385-3391
J Biol Chem 282
ページ: 23070-23080
Nature Method 4
ページ: 227-230
Differentiation 76(2)
ページ: 182-92
Cell Tissue Res 330(1)
ページ: 133-45
J Biol Chem 282(32)
Differentiation 75(5)
ページ: 452-62
Nature Method 4(3)
ページ: 227-30
Cell Tissue Res 327(2)
ページ: 301-311
Gene 404(1-2)
ページ: 70-79