研究分担者 |
寺岡 文雄 大阪大学, 大学院歯学研究科, 助教授 (00099805)
矢谷 博文 大阪大学, 大学院歯学研究科, 教授 (80174530)
中村 隆志 大阪大学, 大学院歯学研究科, 助教授 (20198211)
山田 真一 大阪大学, 大学院歯学研究科, 助手 (00252693)
楠本 直樹 大阪大学, 歯学部附属病院, 医員 (10397656)
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研究概要 |
これまで本研究においてはPHANToMというHaptic Deviceを用いインプラント埋入シミュレーションおよびサージカルガイドの設計を行うシステムを製作し,臨床応用を試みて来た.しかし,この方法ではこのDeviceを持たない一般の歯科医師がこのシステムを利用することは困難であった.一方,国内では数種類のインプラント埋入シミュレーションソフトがすでに販売され利用されている.そこで,本年は市販のソフトウェアである10DRに着目し,歯科医師がこのソフトを用いてシミュレーションをして決定したインプラント埋入位置データをHaptic Deviceに転送するソフトウェア10DR Converterを開発し,これを介して変換したデータを用いて,サージカルガイドをCADする方法を開発した.さらにCADデータを紫外線樹脂硬化積層RP装置(EDEN, Objet社)に転送し,サージカルガイドと骨モデルを製作し,それを歯科医師に提供し臨床に応用してもらうことができるようになった.この方式による臨床応用もすでに20例近く行ってきた.その中では,骨上支持ガイドや歯牙支持ガイドを用いた通例のフラップオペのみならず,患者さんと術者の双方に負担の少ない歯肉の切開を行なわないフラップレスオペ用の歯牙支持ガイドも製作し,臨床応用に成功した. また,埋入窩の拡大のためのドリル交換に対応できるサージカルガイドについても,ドリル径に対応した複数個のガイドを用意する方式と,1個のガイドで,穴径の異なるドリルガイドを交換する2種類の方式を開発し,ケースに応じ使い分けるようにした.本研究において,これまでのPHANToMを用いてシミュレーションを行う方式もあわせ約50例の臨床応用を実施しており,実用段階に到達することができたと考えられる.
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