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2006 年度 実績報告書

母体脳標的遺伝子導入による胎生期・吸啜期の母仔間相互作用の解析

研究課題

研究課題/領域番号 17390555
研究機関日本歯科大学

研究代表者

小口 春久  日本歯科大学, 生命歯学部, 客員教授 (30124689)

研究分担者 白川 哲夫  日本大学, 歯学部, 教授 (00187527)
三留 雅人  徳島大学, 大学院ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (50261318)
菊入 崇  北海道大学, 大学院歯学研究科, 助手 (10322819)
キーワード遺伝子 / 視索前野 / 神経科学 / 脳・神経 / 発現制御 / 母性行動 / 受容体 / エストロゲン
研究概要

エストロゲンα受容体遺伝子に対するsiRNAの脳内導入によるin vivoでの遺伝子発現抑制効果の確認、ならびにshRNA発現ベクターを構築し脳内に導入することでターゲット遺伝子の長期発現抑制が可能かどうかについて検討を行った。
生後10-16週齢の雌ラットを用い、ネンブタール麻酔下でelectroporation法を用いてエストロゲンα受容体に対するsiRNA3種類ならびにGFP発現ベクターのカクテルを両側視索前野に導入した。左右の視索前野にカクテルを注入したのち、遺伝子導入装置を用いて2msecのパルスを付与した。手術後4日目に環流固定し、脳切片を作成して顕微鏡下で観察したところ、カクテル注入部位の近傍でGFP蛋白の強い蛍光シグナルを確認できた。エストロゲンα受容体に対する抗体を用いて遺伝子導入脳に関して免疫蛍光染色を行ったところ、GFP蛋白の発現が認められた細胞については、その細胞核でのエストロゲンα受容体の蛍光シグナルは陰性であり、siRNA導入によってエストロゲンα受容体発現が抑制されたことが確認できた。同様のsiRNA導入を行ったのちウエスタンブロッティング法による定量測定を行ったところ、パンチアウトした両側視索前野に関して約30%の発現抑制効果が得られていることが判明した。さらにsiRNA導入母ラットについて母性行動を検討したが、siRNA導入後1週間以上経過した場合にはコントロールの母ラットと比較して母性行動に変化はみられなかった。
遺伝子発現抑制効果をより持続させるために、エストロゲンα受容体遺伝子に対するshRNAをベクターによりin vivo発現させることを検討した。shRNAコンストラクト用オリゴDNAを合成し、pENTR/U6ベクターにリガーゼ反応により組み込んだ。大腸菌TOP10を形質転換し得られたクローンについてシークエンス解析を行い、二本鎖となったオリゴDNAがpENTR/U6ベクターに正しく挿入されていることを確認した。現在このベクターを脳内導入して、どのくらいの期間遺伝子発現抑制効果が持続するかを検討中である。

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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