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2007 年度 実績報告書

歯根膜トランスクリプトーム解析によるオーダーメード歯周組織再生療法の新展開

研究課題

研究課題/領域番号 17390560
研究機関大阪大学

研究代表者

村上 伸也  大阪大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (70239490)

研究分担者 島袋 善夫  大阪大学, 大学院・歯学研究科, 准教授 (50231361)
山田 聡  大阪大学, 歯学部附属病院, 講師 (40359849)
橋川 智子  大阪大学, 大学院・歯学研究科, 助教 (00362682)
服部 正平  北里大学, 北里生命科学研究所, 教授 (70175537)
キーワード歯根膜 / 歯周組織 / 歯周組織再生 / ゲノム科学 / トランスクリプトーム
研究概要

1.新規歯根膜特異的遺伝子および機能未知遺伝子の機能の解析
我々が確立したヒト歯根膜組織cDNAデータベースにおいて見いだされた歯根膜特異的遺伝子PLAP-1(Periodontal Ligament Associated Protein-1)/asporinの機能解析を推進した。その結果、PLAP-1/asporinはBMP-2刺激により発現上昇すること、リコンビナントPLAP-1/asporinタンパクはBMP-2刺激により誘導されるOsterix発現やアルカリフォスファターゼ活性の発現を抑制すること、同タンパクはBMP-2と分子結合することにより、BMP2-BMPレセプター間の結合を阻害し、BMP-2依存的な歯根膜細胆の分化を負に制御することを明らかにした。また、両分子間の結合にはPLAP-1/asporin分子のleucine rich repeat(LRR)motifのLRR5が重要な役割を果たしていることも明らかにした。
2.歯周組織再生関連遺伝子データベースの構築
現在、歯周組織再生誘導薬としての有効性と安全性が臨床試験により検証されているFGF-2に焦点を当て、FGF-2で歯根膜細胞を刺激した際に誘導される遺伝子発現変化を検討した。その結果、ヒアルロン酸合成酵素(HAS)、osteopontin等の遺伝子がFGF-2刺激により発現上昇することが複数のドナーから単離・培養された歯根膜細飽において確認された。次にFGF-2により誘導されるこれら細胞外基質が歯周組織再生過程にどのように関与し得るのかを検討したところ、これらの分子が歯周組織再生の初期過程において、歯根膜細胞の遊走を促進している可能性を示唆する結果を得た。
以上の結果により、PLAP-1/asporin、ヒアルロン酸、osteopontin分子は、歯周組織再生過程に密接に関連する分子群であると判断された。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Basic fibroblast growth factor regulates expression of heparan sulfate in human periodontal ligament cells.2008

    • 著者名/発表者名
      Y. Shimabukuro
    • 雑誌名

      Matrix Biology (in press)

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Fibroblast growth factor-2 regulates expression of osteopont in in periodontal ligament cells.2008

    • 著者名/発表者名
      Y. Terashima
    • 雑誌名

      J. Cell. Physiol. (in press)

    • 査読あり
  • [雑誌論文] PLAP-1/asporin: A novel negative regulator of periodontal ligament mineralization.2007

    • 著者名/発表者名
      S. Yamada
    • 雑誌名

      J. Biol. Chem. 282

      ページ: 23070-23080

    • 査読あり
  • [学会発表] 「サイトカイン療法」が広げる歯周組織再生の可能性2007

    • 著者名/発表者名
      村上 伸也
    • 学会等名
      日本歯周病学会50周年記念大会
    • 発表場所
      東京国際フォーラム
    • 年月日
      2007-09-22

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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