研究課題/領域番号 |
17390571
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
基礎看護学
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研究機関 | 熊本大学 (2007) 宮崎大学 (2005-2006) |
研究代表者 |
前田 ひとみ 熊本大学, 医学部, 教授 (90183607)
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研究分担者 |
高村 寿子 自治医科大学, 看護学部, 教授 (60100608)
松崎 一葉 筑波大学大学院, 人間総合科学研究科, 教授 (10229453)
影山 隆之 大分県立看護科学大学, 看護学部, 教授 (90204346)
山田 美幸 宮崎大学, 医学部, 助教 (00336314)
久野 暢子 宮崎大学, 医学部, 助教 (40253760)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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キーワード | 新卒看護職者 / エンパワーメント / 職業性ストレス / 自己効力感 / 自尊感情 / 仲間 / リフレクション |
研究概要 |
平成18年・19年の新人看護師研修会参加者423名を対象に、コーピング特性、職業性ストレス、抑うつ度、自尊感情、LOCなどについての質問紙調査を行った。その結果、新人看護師の抑うつ度得点はきわめて高く、精神健康度がかなり低いことが示された。そして抑うつ度は明らかに職業不適合感や職業不満足感と明らかに関連しており、精神健康度を抑うつ度という観点から見た場合にも、自尊感情、コーピング特性、および職場環境要因は、それぞれ独立してストレス反応と関連していた。しかし、LOCと抑うつ度との関連は示されなかったが、LOCは適用範囲の広い人格変数であって、達成動機や無気力・無力感と関係深い。また、文章完成法から得られたデータから、【現在の自己像】は『安定と充実』、『自己否定』、『周囲との連帯感と成長』『余裕のなさ』の4因子、【仕事観】は『価値あるもの』、『成長につながるもの』、『負担なもの』、『生活の基盤』の4因子、【やる気を感じるとき】は『自己肯定感』、『充実感』、『試練』、『報酬』の4因子、【不安にするもの】は『職場環境』、『試練』、『自己成長』、『看護師を取り巻く環境』の4因子が抽出できた。そして、先輩看護師の支援体制が新卒看護師の職業性ストレスに大きく関与しているといえる結果であった。以上のことから、新人看護師のエンパワーメントを考える時に、「自尊感情」「気分転換」「達成感」「人間関係」がキーワードとなることが強く示された。 これらの結果をもとに開発したプログラムの新卒看護師の気分や感情に及ぼす影響を調べた結果、どの時期においてもPOMSの緊張、抑うつ、疲労、混乱の得点が受講後の方が受講前よりも低くなっており、活気の得点は有意に高くなっていたことから、本研究で開発した研修プログラムは新人看護師の緊張を緩和する効果があるといえる。
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