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2007 年度 実績報告書

尿失禁のある高齢者への個別的な排尿援助方法の開発と睡眠障害の改善に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 17390589
研究機関佐賀大学

研究代表者

佐藤 和子  佐賀大学, 医学部, 教授 (00196221)

研究分担者 藤田 君支  佐賀大学, 医学部, 准教授 (80315209)
安田 加代子  佐賀大学, 医学部, 講師 (90336123)
池田 倫子  佐賀大学, 医学部, 助教 (80398122)
堀川 悦夫  佐賀大学, 医学部, 教授 (10155004)
松尾 清美  佐賀大学, 医学部, 准教授 (10363441)
キーワード高齢者 / 尿失禁 / 残尿量 / 活動量 / 睡眠量 / 排尿援助
研究概要

【目的】昨年度の結果を踏まえて、本年度は施設入所高齢者の実態を多様に把握するために、脳梗塞後遺症などで身体機能障害をもつ高齢者の多い介護老人保健施設において、尿失禁と残尿量夜間睡眠の実態を把握し、排尿パターンや認知機能、排尿関連動作、QOLとの関連を分析する
【方法】老人保健施設および長期療養型医療施設に入所している60歳以上の女性70名。残尿量の測定には、"携帯型超音波膀胱容量測定機"を用いて対象者の排尿直後に3日間、排尿毎に施行した。その際、尿意のないオムツ着用者は"おむつセンサー"を用いて排尿直後を確認した。 身体機能(ADL)の評価にはBIとFIM、認知機能の評価にはMMSEのスケールを用いた。また、睡眠活動は腕時計型のアクティグテフを、QOLの評価には日本語版認知症QOL評価スケールを用いて評価した。
【結果】分析対象者65名のうち72%に尿失禁が、33.8%に100ml以上の残尿が認められた。残尿量は尿失禁群やADLが低い群で有意に多く、残尿量とBMI、FIM、BIとはそれぞれ弱い負の相関があった。QOL得点は尿失禁群で低く、残尿量と弱い負の相関があった。残尿量と睡眠活動パターンの関係は、尿失禁群および残容量が100ml以上群はそれ以下の群に比べ、平均睡眠時間や最長の睡眠時間が有意に短かく、尿失禁が睡眠の質量に影響していることが示された。
【考察】詳細な実態把握より、身体機能(ADL)の低いものは残尿量や尿失禁が多く、尿失禁や残尿量、ADL、睡眠状況、QOLなどは相互に関連していることが示唆された。
【結論】身体機能が低下した高齢者においても、尿失禁あり群で有意に残尿量が多いこと、さらに睡眠モニタリングによる解析結果から、ADLと睡眠、QOLとの関連も明らかになった。今後はADLを高める援助とともに、個々の排尿間隔や排尿形態を考慮するなど、対象者に応じた排尿援助法のさらなる検討が必要である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008 2007

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 施設入所の認知症女性高齢者の尿失禁・残尿量および関連要因の検討2008

    • 著者名/発表者名
      佐藤 和子
    • 学会等名
      第21回排尿管理研究会
    • 発表場所
      京都市、メルパルク京都
    • 年月日
      2008-01-19
  • [学会発表] 女性認知症高齢者の膀胱内残尿量と身体的要因ゐ関連性2007

    • 著者名/発表者名
      安田 加代子, 他4名
    • 学会等名
      第33回日本看護研究学会学術集会
    • 発表場所
      盛岡市、市民文化ホール
    • 年月日
      2007-07-28

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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