研究課題/領域番号 |
17390594
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
地域・老年看護学
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
野末 聖香 慶應義塾大学, 看護医療学部, 教授 (10338204)
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研究分担者 |
宇佐美 しおり 熊本大学, 医学部・保健学科, 教授 (50295755)
田中 美恵子 東京女子医科大学, 看護学部, 教授 (10171802)
安藤 幸子 神戸市看護大学, 看護学部, 准教授 (80285353)
小山 達也 東京女子医科大学, 看護学部, 助教 (90408568)
佐藤 寧子 慶應義塾大学, 看護医療学部, 助教 (10336430)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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キーワード | 精神看護 / 看護技術 / 診療報酬 / 介入効果 / コスト評価 / リエゾン精神看護 / 精神科看護 |
研究概要 |
本研究では、精神看護介入に関する全国レベルの基礎的調査を実施し、その結果を踏まえて、「精神科外来における電話相談」「精神科医療施設における家族支援」「不安・抑うつの軽減を目的としたリエゾン精神看護支援」の技術を抽出した。そしてこれらの介入を実施し、プロスペクティブな調査を行い、その効果を検討した。また、身体疾患を抱える入院患者の精神状態と看護の実態を調査し、ケアへの潜在的顕在的ニーズを明らかにした。3年間の本研究結果から、「精神科看護電話相談」「精神疾患患者の家族に対する教育的支援」「不安、うつ状態の一般身体疾患患者に対するリエゾン精神看護」技術については、付加的、個別的専門技術として効果評価、コスト評価が妥当であると考えられた。 「精神科看護電話相談」「精神疾患患者の家族に対する教育的支援」を実施した結果、患者の精神状態が改善し、患者が病気を抱えながら生活することを支え症状再燃や再入院を予防する効果があることが示唆された。これらのケアは精神科看護師によってすでに実施されており、相談件数も多く、技術の普及性、安全性の観点からも診療報酬上の評価に結びつけることが可能であると考えられた。今後は対照群をおいた調査を実施し、再入院の予防や患者のQOLなどの効果を測定する必要がある。 また、一般身体疾患患者の中に精神的ケアや治療が必要な人たちが多く含まれるが、看護師の7割が「時間がない」という理由でケアができていないと回答した。対照群をおいたリエゾン精神専門看護師による介入研究を実施した結果、研究期間の限界から症例数は少なかったが、精神状態が改善し介入の効果があることが示峻された。今後は質的な研究で丁寧に看護の中身とケア効果を確認しつつ、比較対象を置いた介入研究を進めていきたい。
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