研究課題
研究分担者の杉山は、平成17年7月から8月にかけて、メキシコ、ペルーで考古学的比較研究に従事した。今回は、ペルーの古代遺跡・古代文明の包括的な知見を得ることを中心とし、動物利用の比較研究の可能性を検討した。研究代表者稲村は、8月にペルー南部でフィールドワークに従事した。アレキーパ県のアンデス高地におけるラクダ科動物リャマ、アルパカの牧民社会で調査をし、特に、25年前からの牧民の家族形態の変化、それにともなう牧地と牧畜システムの変化などを明らかにした。研究分担者の大山は、年8月から9月にかけてペルー中部でフィールドワークに従事した。パンパ・ガレーラス国立自然保護区において気象観測、ラクダ科野生動物のビクーニャの生態を観察するとともに、オスに設置していたGPS首輪のデータを取得した。それによって、ビクーニャの生態を明らかにした。また、グアナコの捕獲チャクに参加し、住民のラクダ科野生動物に対する認識などを明らかにした。稲村と研究分担者の川本は、10月から11月にかけてブータン東部でフィールドワークに従事した。交雑に利用されるミタンと家畜牛について、遺伝的特性をくらべるため現地で実験分析をおこなった。ブムタンのジャカールにある農業省施設で乳蛋白質の等電点電気泳動分析を進めた結果、カゼインとラクトグロブリンに従来ウシ科で検出報告のないミタン特異的変異を発見した。これらの変異は交雑のモニタリングに有効な遺伝標識になると期待できる。また、ブータンにおける伝統的な家畜飼養とその変化についても新たな知見を得た。稲村は3月にネパール南部でフィールドワークに従事した。熱帯タライ地域における、ウシ飼養について調査を行い、山岳高地の牧畜との比較検討を行った。
すべて 2006 2005
すべて 雑誌論文 (9件)
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