研究課題/領域番号 |
17401038
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研究機関 | 愛知県立大学 |
研究代表者 |
稲村 哲也 愛知県立大学, 文学部, 教授 (00203208)
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研究分担者 |
山本 紀夫 国立民族学博物館, 名誉教授 (90111088)
川本 芳 京都大学, 霊長類研究所, 助教授 (00177750)
苅谷 愛彦 専修大学, 文学部, 助教授 (70323433)
大山 修一 首都大学東京, 都市環境学部, 助手 (00322347)
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キーワード | 中央アンデス / ラクダ科動物 / ビクーニャ / アルパカ / リャマ / チャンカイ / ドメスティケーション / mtDNA |
研究概要 |
2006年度における研究の主目的は、中央アンデスにおけるラクダ科野生種と家畜種の関係、異種間交雑等の遺伝学的課題、ラクダ科野生動物及び家畜の生態、ラクダ科動物の管理・利用および牧畜様式と牧民社会に関する文化人類学的課題、氷河地形など高地環境の自然地理学的課題などを解明すること、さらに、ラクダ科動物の利用と家畜化に関する先史学的課題に取り組むための準備作業を行うことであった。具体的には、以下の研究を実施した。 研究代表者稲村はペルーでフィールドワークを行い、6-7月、チャンカイ谷で発見された無土器時代の神殿におげるラクダ科動物骨の分析などに関ずる研究体制を検討した。また、9-9月に、アレキ-一パ県で、アンデス高地におけるラクダ科動物リャマ、アルパカの牧畜システム、牧民社会とその変化などを調査した。さらに、9月にはモンゴルでフィールドワークを実施し、モンゴルにおける牧畜様式の変化、アンデス牧畜との比較研究などを行った。 研究分担者の大山は、7月から9月にかけてペルーでフィールドワークを行い、アヤクーチョ県パンパ・ガレーラス自然保護区において気象観測機器のメンテナンスをおこなうとともに、ラクダ科野生動物ビクーニャの生態調査を実施した。また、ドメスティケーション(家畜化)の検討のため、アヤクーチョ県にてアルパカの習性、放牧、管理などを調査した。川本は、ラクダ科動物のmtDNA多様性について、ペルーとアルゼンチンの野生種と家畜種のハプロタイプ分布を比較した。苅谷は、ペルーの氷河地形め分析を行った。山本はアシデヌ高地支明に関ずる総合的研究を行った。研究成果は『アンデス文明』(京都大学学術出版会、山本紀夫編、科研メンバーが分担執筆)等として刊行した。
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