研究課題/領域番号 |
17401040
|
研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
渡辺 公三 立命館大学, 先端総合学術研究科, 教授 (70159242)
|
研究分担者 |
江川 ひかり 立命館大学, 文学部, 教授 (70319490)
崎山 政毅 立命館大学, 文学部, 教授 (80252500)
スチュアート ヘンリ (本多 俊和) 放送大学, 人間の探求専攻, 教授 (50187788)
高村 竜平 秋田大学, 教育文化学部, 准教授 (30425128)
岩崎 グッドマン まさみ 北海学園大学, 人文学部, 教授 (50305893)
|
キーワード | 文化人類学 / 土地制度 / 環境史 / 先住民権 / 開発 / 植民地 |
研究概要 |
この研究は、人類学的研究のフィールドとみなされてきた場所で、歴史過程で発生した土地をめぐるさまざまな形の争いをいかに評価するか、さらにそれが必要となった場合、何をどのように、いかに修復することが誰にとって正しいのか、判断の基準は何かという評価の問題を各フィールドの具体的なデータを基礎に、フィールドの個別性を超えたレベルで明確化することを目標とする。 第三年度目まではこのテーマをめぐってメキシコ、グアテマラ、オーストラリア、韓国、北海道等におけるフィールド調査によるデータの収集を中心として進めた。また今年度は各研究分担者がそれぞれのあたえられた機会にこれまでの成果を報告、刊行することに重点をおいた。アイヌ民族の故地におけるダム建設をきっかけに問い直された伝統的環境利用の再評価、ラテンアメリカ(メキシコ)における地域開発銀行による環境アセスメント指標、イヌイト居住地における開発と環境変化、韓国(済州島)における大規模な観光開発を背景として、墓地の建設維持に緩やかに及んできている土地の意味合いの変化など、個別の主題についてきわめて興味深い口頭報告および論文執筆がおこなわれた。それらの報告以外にも研究分担者はそれぞれ、グアテマラにおける農民と土地利用、ニカラグアにおける共同体と土地利用、北アメリカ東海岸部のインディアンにおける現在進行中の土地権回復の運動の動向、市場化以後のモンゴルにおける土地利用の変化などの各自の主題を追求している。 次年度はこうした個別研究を研究課題のもとに総括する。
|