研究課題/領域番号 |
17401041
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研究機関 | 国立民族学博物館 |
研究代表者 |
田村 克己 国立民族学博物館, 民族社会研究部, 教授 (40094156)
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研究分担者 |
松園 万亀男 国立民族学博物館, 館長 (00061408)
關 雄二 国立民族学博物館, 研究戦略センター, 教授 (50163093)
岸上 伸啓 国立民族学博物館, 先端人類科学研究部, 教授 (60214772)
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キーワード | 文化人類学 / 開発援助 / 国際協力 / 開発援助機関 / 国際貢献 / NGO |
研究概要 |
田村と樫永(研究協力者)は、ベトナムにおける開発援助活動の現状について予備調査を実施し、問題点の明確化を図った。關は、グアテマラにおいて各国援助機関(EU、スペイン、イタリア)やNGO、先住民団体を訪問し、内戦終結後の開発援助、とりわけ1996年の和平協定以降進められてきた人権、先住民の権利に関わる開発援助の現状、ならびに当該事業における人文社会科学の役割についてインタビュー調査を実施した。石田(研究協力者)は、ケニアにおけるNGOの援助活動に焦点をあわせ、プランによるフォスターペアレント事業と給水事業、ならびにハビタット・フォー・ヒューマニティによる住宅建設支援事業の現状に関する調査を実施した。岸上は、カナダのモントリオールにおける都市在住のイヌイットによるコミュニティー形成および開発に関する現地調査を実施した。また、ノルウェー開発協力庁、ベルゲン大学開発研究所および人類学部、クリスチャン・マイケルセン・インスティチュート、ドイツ技術協力公社(GTZ)において、開発の基本方針や開発における社会科学(者)の役割に関する調査を実施した。松園は国際開発銀行において、岸上は国際協力機構において、開発援助に関する研究およびワークショップ開催について意見交換を行い、国立民族学博物館にて、世界銀行とカナダ開発協力庁の開発援助活動における社会科学(者)の役割に関する国際ワークショップを実施した。これらの現地調査やワークショップから、各国の開発援助機関やNGOによる開発援助活動において人文社会科学的な知識が十全に活用されていない現状が明らかになり、有効活用による事業改善の可能性と、それに向けて取り組むべき課題を確認した。
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