研究課題/領域番号 |
17402017
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研究機関 | 上智大学 |
研究代表者 |
根本 敬 上智大学, 外国語学部・アジア文化研究室, 教授 (90228289)
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研究分担者 |
浅野 豊美 中京大学, 教養部, 教授 (60308244)
中尾 知代 岡山大学, 文学部, 准教授 (40207717)
中野 聡 一橋大学, 社会学研究科, 教授 (00227852)
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キーワード | オーラル・ヒストリー / ビルマ戦線(連合軍ケニア人兵士) / ビルマ戦線(日本軍台湾人兵士) / 英系ビルマ人 / フィリピン軍兵士二次世界大戦期) |
研究概要 |
研究代表者の根本敬はビルマにおける英系ビルマ人の日本占領期の記憶に関する調査を継続死、今年度はニュージーランドのオークランド市を訪れ、現地在住の関係者に聞き取り調査を実施した。研究分担者に関しては、浅野豊美が台湾在住の元台湾人日本軍兵士・下士官でビルマ戦線に行かされた人々への聞き取り調査を継続し、中尾知代もケニア在住の元連合軍(英軍)兵士でビルマ戦線を経験した人々への詳細な聞き取り調査をケニア人留学生の協力を得ながら継続した。中野聡はアメリカ在住の第二次世界大戦期のフィリピン軍人たちへの聞き取り調査と文書調査をよりいっそう深めた。浅野、中尾はまた、それぞれ聞き取り内容の音声資料を文書にする作業を実施した。現在校訂作業中である。 一方、全員が集まる研究会を2回実施し、各人の調査の中間報告と、今後のまとめ方について、議論を深めた,それぞれが、これまで光の当たらなかった東南アジアにおける日本占領期(とりわけビルマとフィリピン)に関わった植民地兵士および民間人の戦争記憶に関する生の声を集め、そのコレクションを量的にも質的にも充実させ、新しい知見を得た。科研プロジェクトとしては平成21年3月末で終わるが、同年10月に公開シンポジウム(ないしはそれに準ずる会合)を開催し、4年間の研究成果をほかの研究者に示し、コメントやアドヴァイスを求めながら、理論的枠組みをよりいっそう明確にする予定である。また成果刊行物の出版や、集めた聞き取りの音声資料および映像資料の保存と活用についても、検討を進める。
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