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2005 年度 実績報告書

ジェイムズ・ステュアート(1713-1780)の未発表草稿の解読とデータベース化

研究課題

研究課題/領域番号 17402019
研究機関東北大学

研究代表者

古谷 豊  東北大学, 大学院・経済学研究科, 助教授 (00374885)

研究分担者 奥山 忠信  埼玉大学, 経済学部, 教授 (40185559)
キーワード経済学史 / 重商主義 / ステュアート / 『経済学原理』 / 『経済の原理』 / 貨幣論 / 信用論 / 草稿
研究概要

本研究初年度はエディンバラ大学図書館所蔵のジェームズ・ステュアート関連文書Coltness PapersのMS2291 No.4,Sir James Denham. Notes on money and creditの解読とデータ化、ならびにその分析を行った。
奥山が前回の調査の際に持ち帰った資料のコピーなどをもとにした準備を進めたあと、八月に第一回現地調査を行い古谷・奥山で現物の資料をもとに解読作業を進め、加えて本資料の性格についてエディンバラ大学のラザフォード教授とディスカッションを行った。その後持ち帰ったマイクロフィルムで解読・データ化作業を進め、三月には第二回目の現地調査を行って現物資料をもとに最終確認を行い、加えて調査結果について改めてラザフォード教授と意見交換の場をもった。
解読と分析の結果、現在主として以下のようなことが明らかとなった。
第一に、本資料がステュアートの『経済の原理』(1767年刊)の草稿であること。
第二に、この草稿では第三編と第四編が分かれておらず一体として第三編をなしていること。
第三に、本草稿がステュアートの自筆の草稿であること。
『経済の原理』は経済学史上の意義の大きさにもかかわらず、その草稿は発表されていない。今回のこの重要部分についての草稿発表は『原理』の研究を草稿研究の段階に押し上げる上で重要な役割を果たすものと思われる。これは自筆の草稿で、ステュアート自身のおびただしい加筆・削除、場所の入れ替えがなされており研究資料としての価値は大きい。加えて『原理』の構成が著作版と草稿とでは異なっていたことはステュアートの貨幣論・信用論のとらえ方を理解する上で極めて重要であろう。この『原理』の構成は初版『原理』の一カ所の記述で言及されていたものであり、その実物が明らかになったことになる。
解読・分析の結果明らかになったこの資料の重要性に鑑み、本研究成果の発表は書籍としてなされるべきであると判断し、現在その出版助成を申請して夏に向けて出版する予定である。

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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