グローバリゼーションの進む中、アジア諸国においては「イノベーション」がさまざまな形で進んでいる。多国籍企業は途上国で生産活動を行うだけでなく、R&D(研究開発)も現地で行うことが多くなっている。これと同じような形で研究機関の間でも国境を越えたネットワーク化が進み、知識のグローバルな共有が進んでいる。 本年度においては海外における企業や研究所とのネットワーク構築を目指して関連機関・企業を訪問し、特にグローバリゼーションが進む中で世界の環境問題がどのように変わっていくかについて、意見交換を行った。さらに、アジア諸国の中でも特に中国とインドを中心としてこれらの国々における発展が、世界の他の諸国に及ぼす影響がどのようなものであるか、既存の文献を収集・分析すると共にアジアの途上国を中心として個々の国における影響を、例えば地球温暖化のインパクトや、中国・インドにおける先進国企業のクリーン開発メカニズムへの参加状況なども考慮に入れつつ、ケーススタディを中心に分析を行った。最後に日本企業によるインドにおける同メカニズムの活用状況も調査した。
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