本研究においては、インドと中国において、外資企業が環境問題にどの程度の関心を払っているか、また現地におけるビジネスの成功と、企業としての社会責任や環境保全に対する取り組みを、どのようにして両立させていくかについて、企業レベルの調査を行った。 調査を行うに当たって、特に今年度は中小企業に焦点を当て、大企業とは異なる環境において中小企業がどのようなビジネスを行っていくことが可能であるのか、そのために業界団体や商工会議所は何をすべきかを、外資の中でも欧州4か国と米国の5か国と日本とを比較しつつ、調査を進めた。そこでは特に欧州の中でもドイツのモデルが最も成功していることをまず明らかにした上で、その成功の要因を分析した。またこれらの企業が特にインドの投資環境をどのように考えており、問題についてはどのように対応しているかをケース・スタディ的に分析し、計量的な処理も行った。
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