研究課題/領域番号 |
17402034
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
山井 弥生 (斉藤 弥生) 大阪大学, 人間科学研究科, 助教授 (40263347)
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研究分担者 |
岡沢 憲芙 早稲田大学, 社会科学総合学術院, 教授 (60063773)
久塚 純一 早稲田大学, 社会科学総合学術院, 教授 (90037086)
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キーワード | 介護保障 / ノルウェー / 日本 / 比較福祉国家研究 / 社民主義レジーム / 家族 / 自治体 / NPO |
研究概要 |
平成18年度の研究実績は以下の通りである。 最も大きな研究成果は12月に実施した合同研究会である。ノルウェーの共同研究者である安倍オースタッド玲子氏(オスロ大学教授)、K.ウェルネス氏(ベルゲン大学教授)、K.クリステンセン氏(ベルゲン大学准教授)、U.エドヴァードセン氏(ノルウェー工科科学大学研究員)の4名とともに、研究会(早稲田大学)ならびに現地調査(西東京市など)を実施した。研究会では各メンバーが各自の研究成果を発表し、意見交換を行った。また来年度の最終報告書の作成に向けた打ち合わせも行なった。現地調査では厚生労働省、連合、連合総合研究所、西東京市役所高齢者福祉部で日本の介護政策に関するヒアリングを実施した。さらに西東京市で介護サービス事業を展開するNPO法人「年輪」を訪問し、法人代表者と家族介護者のヒアリングも行なった。 ノルウェーの共同研究者らは日本の介護事情の知識を深めることができ、さらに議論を深めることができた。来年度はベルゲン市における高齢者介護の現状について、共同で調査する計画を立てている。 以下に、研究代表者ならびに研究分担者の本年度の研究実績を記す。 研究代表者・斉藤弥生は(1)日本社会福祉学会第54回研究大会(2006年10月7日立教大学)で研究発表を行ない、(2)「北欧諸国間の介護政策比較研究-ノルウェー・スウェーデンの比較を一例として」という題目で、研究発表を行なった。同年3月に本研究費補助金により実施したノルウェーにおける現地調査を踏まえ、北欧におけるノルウェーの福祉施策の特徴とその要因について分析した。(3)ノルウェーの介護事情についての資料整理を行い、特に「Aldreomsorgsforskning i Norden-En kunskapsoversikt(北欧における高齢者介護研究一研究の概観)」は、北欧5カ国ではどのような高齢者介護に関する研究が行なわれているか、また最新の研究をレビューしたものである。この資料を読むことにより、北欧における研究の概観をつかむことができ、また北欧諸国の比較資料を得ることができた。研究分担者・岡澤憲芙はストックホルム大学、ルンド大学、オスロ大学においてヒアリング調査を実施し、研究分担者・久塚純一は日本国内では東北地方のNPO法人による介護事業者に対するヒアリングを実施し、またヨーロッパの状況を調査するためにフランスでの資料収集およびヒアリングを実施した。
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