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2008 年度 実績報告書

タイ国における児童・青少年の性・AIDS及び薬物乱用問題の要因分析と予防教育開発

研究課題

研究課題/領域番号 17402044
研究機関新潟大学

研究代表者

笠井 直美  新潟大学, 人文社会・教育科学系, 准教授 (20255243)

研究分担者 大澤 清二  大妻女子大学, 人間生活科学研究所, 教授 (50114046)
綾部 真雄  首都大学東京, 都市教養学部, 准教授 (40307111)
キーワードタイ国 / 児童・青少年 / 性・AIDS教育 / 薬物乱用防止教育 / ヘルス・プロモーティングスクール
研究概要

1.タイ国保健省健康教育課が主導するヘルス・プロモーティング・スクール(HPS)は、健康教育推進効果が高いという評価を受けている。そのため、児童・青少年の性・AIDS及び薬物乱用問題の予防教育開発の可能性について検討するため、学校保健の課題について、児童生徒、教員、保護者、地域の専門家等と連携する学校保健プロジェクトを立ち上げ推進した。
2.1むし歯の予防、2生活習慣の改善、3ケガや事故防止、4病気の予防、5学校の衛生や清潔(ごみやトイレの問題)、6薬物乱用防止や禁止などに教育的効果が高いという意見が多かった。また、性・AIDSに関する取組みでは、単独で行うよりも他の観点から「命を大切にする」ことを包括的に扱う教育によってより大きな効果が得られることが示唆されたが分析中である。
3.HPSは学校やコミュニティを巻き込むことから、学校の教職員、児童生徒、保護者、地域住民の連帯を強めた。従って、課題に関わる全ての人が自分自身の健康に責任をもつ能力を獲得することが窺えた。
4.タイでは、2001年に新学習指導要領が制定された。性・AIDS及び薬物乱用防止教育に関わる理念や方法も変化している。その中でも、トランスジェンダーと思われるような行動をとる児童生徒が近年高い頻度で学校内に存在する現象が教育環境にも影響を及ぼすようになり問題となっている。対応策として、ジェンダー教育に関する研究や活動が始まっていた。
5.保健体育担当指導主事の数や研修体制は充分ではないことから、より辺境な山岳部での教育水準の向上には課題の多いことが推測できた。児童・生徒の性・AIDSに関する実践的予防方法だけでなく理論的理解を深めることに対して、教師の研修体制にも問題があることが明らかとなった。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] エスニック・セキュリティータイ・リスにみる内発的安全保障のかたち-2008

    • 著者名/発表者名
      綾部真雄
    • 雑誌名

      社会人類学年報 34

      ページ: 51-91

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 国際学校保健に関する二つの領域総論2008

    • 著者名/発表者名
      大澤清二
    • 雑誌名

      学校保健の動向 平成20年度

      ページ: 137-138

  • [雑誌論文] 国際機関の動向2008

    • 著者名/発表者名
      笠井直美
    • 雑誌名

      学校保健の動向 平成20年度

      ページ: 139-140

  • [学会発表] タィ国における児童・青少年の性・ AIDSに関する予防教育について2008

    • 著者名/発表者名
      笠井直美
    • 学会等名
      日本学校保健学会
    • 発表場所
      愛知学院大学
    • 年月日
      2008-11-15
  • [学会発表] タイ山地民定期市の可能性-アイデンティティの空洞性は超克しうるか-2008

    • 著者名/発表者名
      綾部真雄
    • 学会等名
      日本文化人類学会第42回研究大会
    • 発表場所
      京都大学
    • 年月日
      2008-05-31

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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