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2006 年度 実績報告書

チリ海嶺沈み込み帯の深部構造と沈み込み帯での諸現象の解明

研究課題

研究課題/領域番号 17403006
研究機関東京大学

研究代表者

飯高 隆  東京大学, 地震研究所, 助教授 (00221747)

研究分担者 岩森 光  東京大学, 大学院理学系研究科, 助教授 (80221795)
平田 直  東京大学, 地震研究所, 教授 (90156670)
キーワード沈み込み帯 / 地震活動 / 海嶺 / 三重会合点 / チリ海溝 / 流体 / 低速度層
研究概要

チリ三重会合点付近の陸域、特にジェネラルカレラ湖周辺において、広帯域地震計約20台および短周期地震計約40台を用いて自然地震および爆破地震を記録した。自然地霞は,主に西側のトンガーケルマディック弧および北側のチリ海溝沿いで発生する遠地地震が記録された。近傍の海嶺および横ずれ断層に伴う小規模な地震(いずれも深さ20km以浅)も記録された。また、ジェネラルカレラ湖周辺の鉱山(およびその跡地)において爆破を行い、これらを記録した。地震波の到達時刻および波形を用いて、P波・S波トモグラフィー、表面波解析、レシーバー関数解析を予察的に行ったところ、現時点では以下のような構造が見えつつある。(1)調査地域内の北部(海嶺はまだ沈み込んでいない)では、約45度で東に傾斜する高速度領域が明瞭にとらえられ、沈み込むスラブに対応すると考えられる。調査地域よりさらに北側での過去の研究結果からは、沈み込み角度は約30度とされており、三重会合点により近い当地域(調査地域北部)ではより急傾斜となっている。(2)調査地域の中央部に近づくに従い、(1)の高速度領域は東側に平行移動するように見える。これは、後続のプレートは比較的緩やかな傾斜を保ちつつ海嶺が沈み込んでいることに対応すると解釈される。先行するプレート自身の沈み込み角度も北部に比べると緩やかになっている。(3)調査地域の南部では、高速度領域はさらに平行移動して観測領域の東にぬけ、一方で低速度領域が浅所にまで分布するように見える。これは沈み込んだ海嶺の軸部に相当し、かつこの軸部がまだ比較的浅所にとどまっていると解釈される。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] Numerical modeling of thermal structure, circulation of H2O, and magmatism-metamorphism in subduction zones : Implications for evolution of arcs2007

    • 著者名/発表者名
      H.Iwamori, C.Richardson, S.Maruyama
    • 雑誌名

      Gondwana Research 11

      ページ: 109-119

  • [雑誌論文] Transportation of H_2O beneath the Japan arcs and its implications for global water circulation2007

    • 著者名/発表者名
      H.Iwamori
    • 雑誌名

      Chemical Geology 239

      ページ: 182-198

  • [雑誌論文] Nontransparent uppermost mantle in the island-arc Japan2006

    • 著者名/発表者名
      Iidaka, T., T.Iwasaki, K.Yoshimoto
    • 雑誌名

      Tectonophys 420

      ページ: 189-204

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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