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2007 年度 実績報告書

チリ海嶺沈み込み帯の深部構造と沈み込み帯での諸現象の解明

研究課題

研究課題/領域番号 17403006
研究機関東京大学

研究代表者

飯高 隆  東京大学, 地震研究所, 准教授 (00221747)

研究分担者 岩森 光  東京大学, 大学院・理学系研究科, 准教授 (80221795)
平田 直  東京大学, 地震研究所, 教授 (90156670)
キーワード沈み込み帯 / 地震活動 / 海嶺 / 三重会合点 / チリ海溝 / 流体 / 低速度層
研究概要

昨年度までに,南米チリの三重会合点付近の南緯44度から49度,西経74度から71度に,合計60台の地震計によって2年間にわたってデータを取得した(広帯域地震計20台(2年間のデータ取得),短周期地震計40台(1年間のデータ取得))。本年度は,得られたデータに基づき,地震波トモグラフィー(P波,S波),表面波解析,およびレシーバーファンクション解析を行い,地域下の地殻,マントルの地震波速度構造を制約した。P波およびS波を用いたトモグラフィー解析では,沈み込むスラブのイメージが比較的明瞭に描かれており,調査地域の北から南に向かって系統的に沈み込むスラブの形状および周辺の速度構造が変化することがわかった。北部では,数十Maの年齢をもつ本地域内では比較的古いプレートが沈み込むが,ここではスラブが10-20度の浅い角度で沈み込み,東側(より内陸より)100-200km(水平距離)において急に折れ曲がり,30-45度程度の急角度な沈み込みが起こっている。海嶺沈み込みの起こっているタイタオ半島を含むセグメントおよびそれ以南でも同様の折れ曲がりが見られるが,ここでは,スラブの下側および沈み込んだ海嶺に相当する部分で顕著な低速度領域がみられ,海嶺沈み込みにより,熱いマントル物質が浅所にまで到達していることを示唆する。さらに,スラブが折れ曲がる位置が南に行くほど内陸側にずれるため,スラブウインドウ(沈み込んだ海嶺に対応する隙間)以外にも,セグメント間に「隙間」が存在することが示唆される。表面波およびレシーバーファンクション解析はまだ十分には進んでいないが,本地域の平均的な地震波速度構造はグローバルな平均的構造よりも10%近くも低速度であること,および(おそらくは地殻内部に)明らかな異方性が認められることなどが分かった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] The decoupted isotopic record of ridge and subduction zone processes in oceanic basalts by Independent Component Analysis2008

    • 著者名/発表者名
      Iwamori, H., Albarede, F.
    • 雑誌名

      Geochem.Geophys.Geosyst 9

      ページ: doi:10.1029/2007GCOO1753

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 沈み込み帯とマントルでの水循環2007

    • 著者名/発表者名
      岩森 光
    • 雑誌名

      地学雑誌 116

      ページ: 174-187

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 査読あり

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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