研究概要 |
本プロジェクトの第2年度は,ゴンドワナ超大陸の地質学的および年代的な歴史の復元を目的として,以下のように研究が進められた. 1.南インドのKeralaコンダライト帯および近隣のグラニュライト地帯で詳細な地質調査を行い,岩石鉱物試料を採集した.野外調査の実施期間は,M.Santosh(2006年8月4日〜9月8日,2007年2月25日〜3月26日),オーストラリアAdelaide大学の研究協力者A.S.Collins(2006年8月13日〜8月22日),吉村康隆(2006年8月30日〜9月4日)である. 2.岩石試料の薄片を作製し,偏光顕微鏡による岩石学的研究を行った.(1名の大学院修了生が研究支援を行った) 3.鉱物の電子プローブマイクロ分析(EPMA)やX線回折分析を行い,鉱物の種類と化学組成を調べた.2と3の結果から岩石が受けた変成作用の温度圧力状態を推察した. 4.岩石からモナザイトとジルコンを分離してU-Pb-Th分析を行い,年代学的研究を行った.コロンビアおよびゴンドワナ超大陸の歴史について推察した. 5.流体包有物とレーザーラマン分光の実験を行った. 6.数回の国際シンポジウムに出席し,研究成果を発表した. M.Santoshは,2006年5月に中国北京大学,6月に北京の科学アカデミー,12月に香港大学で開催されたシンポジウムに,中川昌治と吉倉紳一は12月に香港大学で開催されたシンポジウムに参加した. また,研究成果を国内の数回の学術講演会で発表した. 7.国際共同研究のため,M.Santoshは2006年12月にオーストラリアのAdelaide大学を訪問し,2007年1月にはベトナムのHanoiで地質野外調査を行った. 8.研究成果を14編の研究論文にまとめ,国際科学雑誌に投稿し印刷された. 本プロジェクト第2年度の野外調査および実験研究は首尾良く遂行された.
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