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2005 年度 実績報告書

チベット高原雷雲の構造的な単純さと観測しやすさを生かした雷前兆現象の解明

研究課題

研究課題/領域番号 17404003
研究機関岐阜大学

研究代表者

王 道洪  岐阜大学, 工学部, 助教授 (20273120)

研究分担者 高木 伸之  岐阜大学, 工学部, 助教授 (80179415)
渡邉 貞司  岐阜大学, 工学部, 教授 (20021595)
キーワード雷 / 雷前兆現象 / 雷予知 / 雷雲の電気 / 落雷
研究概要

計画のとおり、平成17年7月上旬から8月中旬までチベット高原にて雷総合観測実験を実施した。高原に慣れるには少し時間がかかったが、全部で12個の雷雲から貴重な雷データを獲得した。以下にデータ解析の途中結果の概要を述べる。
1.チベット雷雲は夕方から深夜にかけて発生することが殆どである。雷活動は雷雲によって随分異なる。雷が多い雷雲では一分間20回以上の雷放電が観測されており、少ない雷雲では全放電数が数回程度にとどまる。
2.チベット雷雲による雷雲直下の地上電界は殆どが正極性である。これは普通の夏季雷雲と全く逆である。このためか、チベット雷の9割以上が雲放電であり、落雷の数が極めて少ない。普通の夏季雷雲では雷雲下部に正極性のポケットチャージがあり、これが落雷を誘発するとされている。チベット雷雲の場合、このポケットチャージはむしろ主電荷領域であり、その下に落雷を誘発する逆極性のマイナスポケットチャージがない。これはチベット雷雲において落雷があまり発生しない原因と推測している。
3.チベットの落雷は正極性の割合が約35%に達しており、すべて単一雷撃である。負極性の落雷でも単一雷撃のものが9割を占める。これも普通の夏季落雷と大きく異なる。
4.雷雲の充電時に異なる場所の地上電界が全く違った振る舞いを示し、地上からのコロナ放電がこれに密接に関連している。

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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