研究概要 |
本年度は,ドイツ,スウェーデン,オーストラリア,アメリカなど海外各国において,当該分野における代表的な大学研究者や行政機関を訪問してヒアリングを行うことにより,本調査の対象とする道路構造・交通運用に関わるマニュアル,研究報告書,実務報告書等の資料の入手を行うとともに,それらの適用事例についてビデオおよび写真撮影を伴った実地視察を行うことにより実態を把握した.これより得られた情報を整理し,日本の道路構造令およびその他運用指針類との国際比較分析を行い,各国の設計・運用指針の特徴について考察を行った. (1)平面交差部の設計と交通運用 (1)信号交差点隅角部の形状と大きさ,横断歩道の位置と幅員,停止線の位置,交通島設置による交通流の導流方法,歩行者の横断方法,車線幅員,車線運用,路面マーキング,信号制御などについて,設計と交通運用,利用実態に関わる情報を収集した. (2)ラウンドアバウト導入のための研究資料や設計指針類を収集し,構造諸元やネットワーク上での配置の考え方について整理を行うとともに,導入に際しての問題点や導入後の利用実態などについて実務上の情報を得た. (2)街路の計画設計と交通運用 (1)街区内における各街路への機能配置の考え方,機能に応じた街路構造設計,一方通行,乗り入れ規制等の交通運用に対応した街路の構造上の処置について調査した. (2)路上駐車をさせない/させるための道路構造上の措置,駐車規制の空間的配置の考え方,路上マーキング,駐車料金徴収の方法などについて現地実態調査を行った. (3)都市間幹線道路の横断面構造と交通運用 (1)都市間自動車専用道路の車線運用と路肩活用など,柔軟な道路横断面利用を可能とする道路構造や交通運用,および利用実態について調査を行った. (2)追越機会を与えてサービス水準を確保するための2+1車線道路の横断面構造と車線運用方法,事故率や事故形態などについて現地調査を行った.
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