研究概要 |
本年度は,前年度ヒアリングや資料収集などで訪問した各国のうち,ドイツ,オーストラリア,イギリスの各国において,ビデオ撮影による詳細な実地観測調査を行うとともに,得られた交通実態に関するデータの集計および解析作業を行った. (1)平面交差部の設計と交通運用,利用交通実態 (1)信号交差点:ドイツにおいて,幾何構造条件,交通条件,制御条件等の異なる信号交差点3箇所を対象に,またイギリスではリーズ市の信号交差点1箇所を対象として,ビデオカメラ数台を用いた利用者挙動の観測調査を実施した.同時に,交差点構造,信号制御データを併せて収集した.これらにより得られた画像データに画像処理を施すことによって,各対象交差点における交通条件に関するデータを集計するとともに,交差点流入部,および交差点内部における車両,歩行者,自転車等の利用者の挙動特性について,交差点構造や信号制御条件と関連付けながら解析を行った. (2)ラウンドアバウト:ラウンドアバウトについては,ドイツ5箇所,イギリス2箇所,オーストラリア2箇所において,ビデオカメラ数台を用いた利用者挙動の観測調査を実施した.対象としたラウンドアバウトの構造データについても併せて収集し,観測された交通状態量データを集計して整理した.さらに,得られた画像データに画像処理を施すことによって,ラウンドアバウト流入部,および環道部における車両,歩行者,自転車等の利用者の挙動特性について,道路構造やマーキング等の条件との関連に着日して解析を行った. (2)車線幅員狭小化区間における利用交通実態 街路における狭小幅員区間における利用交通実態:街路幅員の狭小化区間においてビデオ観測調査を行い,交通流特性に関わるデータを収集した.これらの画像データを用いて,特に走行速度や隣接車線間での車両配置,路上駐車車両の存在の影響などについて解析を行った.
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