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2007 年度 実績報告書

バングラデシュにおける地下水中のヒ素除去対策に関する実証的研究

研究課題

研究課題/領域番号 17404012
研究機関東洋大学

研究代表者

北脇 秀敏  東洋大学, 国際地域学部, 教授 (60251344)

研究分担者 福士 謙介  東京大学, サステイナビリティ学連携研究機構, 准教授 (30282114)
キーワードバングラデシュ / ヒ素 / 支払い意思額 / 簡易モニタリング / グアバ法 / 鉄とヒ素との共沈 / 住民意識 / デモンストレーション
研究概要

バングラデシュのヒ素問題を解決するためには、ヒ素除去及び他の代替水源などの装置を導入することが必要であることが政府と外部援助機関の共通の認識となっている。しかし、NGOが主導的である援助活動においては、(1)装置が高価であること、(2)使用上・維持管理上の問題があること、(3)地域住民のヒ素問題に対する意識が低いこと、(4)ヒ素汚染地域が広範囲にわたることなどにより、実際の装置の設置率は低いレベルにとどまっている。ヒ素問題を解決するためには、様々なヒ素除去装置を使用し、継続的に原水、処理水の水質検査のモニタリングを行う必要がある。しかし、通常のヒ素分析用具は輸入品であるため高価であり、ヒ素除去状況の日常的なモニタリングに用いることが困難である。したがって、バングラデシュにおけるヒ素汚染問題を解決するためには、(1)安価なヒ素除去装置の普及を目的とする住民の支払い意志額を増加させるような活動、(2)設置されるヒ素除去装置について、貧困層でも簡易にヒ素除去モニタリングを行える手法の開発、などが重要である。
本研究では、(1)現地で入手可能な材料であるグアバ葉を使用してヒ素除去のモニタリングを行う手法(以下グアバ法とする)について、グアバ葉抽出液を用いて鉄濃度を推定し、鉄と共沈するヒ素の除去率を間接的に推定する手法を開発する、(2)バングラデシュ村落部の調査対象村において、ヒ素汚染の実態を把握する、(3)地下水が黒く着色するグアバ法を用いたデモンストレーションを行うことにより住民の支払い意志額やヒ素汚染問題に対する住民意識がどう変化するかを明らかにした。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 嫌気性微生物によるヒ素気化2007

    • 著者名/発表者名
      橋本崇史、イスラム・アティクル、福士謙介、山本和夫
    • 雑誌名

      用水と排水 49(11)

      ページ: 941-950

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Severty of arsenic concentration in soil and arsenic-rich sludge of Bangladesh and potential of their biological removal: a novel approach for tropical region2007

    • 著者名/発表者名
      S. M. Atiqul Islam, Kensuke Fukushi and Kazuo Yamamoto
    • 雑誌名

      Southeast Asian Water Environment 2, Ohgaki, et. al.(Eds), International Water Association Publishing, London, UK

      ページ: 197-204

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Contamination of agricultural soil by containing irrigation water in Bangladesh: overview of status and a proposal for novel biological remediation2007

    • 著者名/発表者名
      S. M. A. Islam, K. Fukushi and K. Yamamoto
    • 雑誌名

      Environmental Toxicology, A. G. KUNGOLOS(Ed), WIT Press

      ページ: 299-309

    • 査読あり
  • [学会発表] グアバの葉を用いたバングラデシュにおける地下水中のヒ素除去モニタリング手法に関する研究2007

    • 著者名/発表者名
      王博、北脇秀敏、Md. Mafizur Rahman
    • 学会等名
      土木学会第44回環境工学研究フォーラム, Vol.44, pp.407-416, 査読付、2007.
    • 発表場所
      山口大学(山口県宇部市)
    • 年月日
      20070000

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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