研究分担者 |
安達 毅 東京大学, 生産技術研究所, 准教授 (40262050)
金子 勝比古 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (20128268)
皿田 滋 産業技術総合研究所, 知能システム研究部門, 主任研究員 (00357170)
柴山 敦 秋田大学, 工学資源学部, 准教授 (30323132)
高橋 弘 東北大学, 大学院・環境科学研究科, 教授 (90188045)
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研究概要 |
モンゴル,中央アジアではソビエト連邦の崩壊後,民営化政策や外資導入促進策がとられ,大規模露天掘鉱山の開発が注目される一方で,中小規模,特に小規模鉱床の開発が取り残されている。社会基盤が未整備で資本蓄積が不足しているこれらの国では,小規模であっても鉱山開発は地域経済,開発途上国の経済にとっては,そのインパクトは大きく,小規模鉱体の開発が大規模鉱床開発の手がかりとなりうる可能性を持っている。 本年度は,ヨーロッパについて,2007年6月に,現地調査を行った。アイルランドのTara鉱山で行われている坑内充填システムと鉱柱管理システムについて調査を行った。また,7月にリスボンで開かれたISRM(国際岩の力学連合会)のコングレスに出席し,海外鉱山における岩盤計測技術,岩盤管理技術の動向について,調査した。国内の露天掘石灰石鉱山,坑内掘小規模鉱山の訪問調査を行い,使用している採鉱システムの実情を調査した。 また,これらと平行して,コンパクトマイニングシステムにおける要素技術の最新の状況について,調査を行ない,研究成果のとりまとめを行った。 2003年以降,資源価格の高騰は目を見張るものがある。本研究の構想を練ったときには予想できなかった高騰が続いている。この資源価格の高騰が,コンパクトマイニングシステムにとって追い風となるのか。それとも,中央アジア諸国,モンゴルが資源価格高騰によって,資本の蓄積が進めば,コンパクトマイニングシステムにとって,日本にとって逆風となるのか。結論には時間を要する。 今後,コンパクトマイニングシステムの有効性を,種々の機会を通じて,発表するとともに,極地における資源開発にコンパクトマイニングシステムが適用できないか,研究調査を行うつもりである。
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