研究課題
基盤研究(B)
1)韓国、中国、日本に生息しているクワコや野蚕について、カイコとも比較しつつ、いくつかの多型マーカー領域を解析し、集団の遺伝的なバックグラウンドを検討した。水平伝播型転移因子mariner様配列(MLE)において、韓国と中国のクワコからの配列集団は多様であったの対し、日本のクワコからの配列は相同性の高いひとつのグループを形成した。カイコBmTNML相当の領域をクワコで解析した結果、韓国のクワコにおいてCecropia-ITR-MLEに活性型転移因子Bmamatlが挿入されているユニットが単離された。日本産クワコ、およびカイコのOg遺伝子領域を比較、系統解析を行った結果、カイコでは少なくとも5つの有意に分科したハプログループが確認されたが、日本のクワコでは仮想的転写開始点近傍の2種類の由来の異なる挿入の有無により大きく2つのグループに分類されるとともに、個々のグループに帰属する配列間にも延期間差異が確認された。ミトコンドリアCoxl遺伝子領域に関しては、日本のクワコがカイコ、および中国クワコとは系統的に離れた位置に収束した。2つのALP-m,Alp-s遺伝子およびその介在配列についての比較から、他の結果と同様、日本のクワコは中国のクワコ、カイコとは異なる集団である可能性が示唆された。ビテロジェニン遺伝子については、野蚕であるサクサン、シンジュサン、ヤママユガの配列はカイコの配列より遠く、クワコは地域に関係なく(日本、中国)ひとつの多様なグループを構成し、野蚕の配列よりもカイコに近かった。2)野蚕おけるGISHを行いWZ染色体対の同定を行い、更にクワコにおけるカイコBACを用いたFISHにより日本クワコのM染色体に対応するカイコ染色体を特定した。しかし、カイコBACを用いたFISHはクワコ以下の他種野蚕には適応できないことが明らかとなった。3)台湾クワコの染色体数がn=28であることを確認した。
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