平成17年10月には研究代表者が、18年1月には研究分担者がスーダンを訪ね、根寄生植物ストライガの被害、分布等について現地の研究者と情報交換を行うとともに、野外調査を行った。 国内では、研究協力者から提供された、ストライガの寄生に対して感受性の異なる3品種のソルガム、すなわち、感受性のAbu70、耐性のWad Ahmed、発芽刺激物質低生産性のSRN39を用いて、発芽刺激物質生産性および寄生に対する応答を調べた。水耕液の発芽刺激活性は、Abu70が最も高く、SRN39が最も低かった。ライゾトロン内でそれぞれの根の近傍に置いたストライガ種子の発芽率にも同様の傾向が認められた。ストライガはAbu70に対しては高頻度で寄生を確立したが、他の2品種に対する寄生率は著しく低かった。これらの知見に基づき、感受性、耐性に関わる因子をサブトラクション法を用いて分子レベルで探索することとした。現在までにストライガの寄生に応答してAbu70で発現が高まると考えられる95遺伝子を単離しており、それらの発現解析を進めている。 平成17年9月には研究協力者をスーダンから招聘し研究打ち合わせを行うとともに、研究代表者とともに日本植物学会年会シンポジウムでストライガと宿主植物ソルガムの相互作用について講演を行った。
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