研究課題/領域番号 |
17406001
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
放射線・化学物質影響科学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
星 正治 広島大学, 原爆放射線医科学研究所, 教授 (50099090)
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研究分担者 |
遠藤 暁 広島大学, 原爆放射線医科学研究所, 助教授 (90243609)
片山 博昭 放射線影響研究所, 情報技術部, 部長 (20360852)
豊田 新 岡山理科大学, 理学部, 助教授 (40207650)
川野 徳幸 広島大学, 原爆放射線医科学研究所, 助手 (30304463)
山本 政儀 金沢大学, 自然計測応用研究センター, 教授 (10121295)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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キーワード | セミパラチンスク / 線量評価 / ESR / 放射線のリスク / 健康影響 / External dose / Survivors |
研究概要 |
平成17年3月9-11日、広島大学にて国際ワークショップを開催した。結果を日本放射線影響学会誌のサプリメント(Vol.47sup.A1-A224)に発表した。線量評価に方法による大きな差異があったが解消した。ドロン村での結果について議論し、1.煉瓦のTLDによる測定、2.歯のESR法による測定、3.放射能の雲の計算による方法、4.土壌汚染(Cs-137等)の測定と線量評価、5.染色体異常などの結果であった。結論として、煉瓦が、空中線量で0.5グレイ位、歯が0.1から0.5グレイ、土壌汚染からの計算が0.5グレイ位、計算は0.5グレイ位とされ矛盾は解消した。また染色体異常の研究は明確ではなかったが、0.3グレイ位の評価も出され、矛盾はない。今まで0から2グレイまでの大きな幅で評価法によって異なっていたことが、空中線量で0.5グレイと収束した。ただ、ドロン村の近郊で第1回目の旧ソ連の核実験の放射能の雲の通過位置と方向が問題となったので、横切る形でサンプリングを行った。10kmに渡って約500m毎に採取し、セシウムとプルトニウムを測定した。歯を集めESR法による測定を行った。血液を採取し染色体異常や遺伝子の突然変異を調べた。これらは、正確な被曝線量推定のための基礎資料とする。線量評価のための問診表を作成し問診し、個人線量評価方法の確立のための作業を開始した。I-131(半減期8.0日)の線量評価のため、同位体であるI-129(半減期1.6×107年)の測定を行った。被曝者の心的影響、証言等を集め被曝の影響を検討した。現地にすでに存在している検診データのコンピューター入力を進めていて、作業はほぼ終えている。今後の課題として、個人被曝線量推定研究を進める。セミパラチンスクでの放射線被曝によるリスク見積もりもドイツのグループとも連携して放射線のリスク計算の準備を開始した。
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