研究課題/領域番号 |
17406002
|
研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
秋葉 澄伯 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (50145554)
|
研究分担者 |
山田 裕司 放射線医学総合研究所, グループリーダー (20166739)
米原 英典 放射線医学総合研究所, 第二チームリーダー (70175016)
古川 雅英 琉球大学, 理学部, 教授 (40238671)
床次 眞司 放射線医学総合研究所, 主任研究員 (80247254)
郡山 千早 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (30274814)
|
キーワード | 放射線 / 特殊環境 / 癌 / 疫学 |
研究概要 |
本研究では、中国の高ラドン地域において肺がんの症例・対照研究を行い、屋内ラドン・トロンばく露と肺がん罹患リスクとの関連を喫煙などの影響を考慮しながら定量的に評価することを目的とする。これにより得られるデータは放射線生物学的にも放射線防護の観点からも重要な意義を持つものと考える。 初年度は、現地研究協力者と共に質問票(中国語版)の作成と面接者の研修を行った後、地域住民を対象として質問票の妥当性と生体試料(buccal smearおよび血液)の採取・保存条件を検討する予備調査を行うとともに、本調査を開始した。26ページにわたる質問票を用いて、居住環境、喫煙(受動喫煙も含む)・飲酒習慣、呼吸器疾患などの既往歴、がんの家族歴、調理方法および食品の摂取状況、農薬などへの曝露歴や職業歴などを調査することとし、さらに女性の対象者には、産婦人科関連の設問も含まれている。Buccal smearなどの生体試料は、FTAカードを用いて乾燥試料として採取・保存する。 対象者は、陝西省の延安市Yan-an City,甘粛省の慶陽(Qingyang)県の郡病院受診者及び、これらの地域に住む住民であり、これまでに9名の肺がん患者と2名の食道がん患者の同定を行い、面接調査と生体試料の採取を行った。 さらに対象となる症例および対照者の家屋のラドン、トロン等の濃度レベルを測定し、居住者の曝露線量評価を行うため、測定器の設置を行った。今回の調査においては、ラドン濃度及びトロン濃度の評価に際して、放医研で新規に開発された積算型ラドン・トロン弁別測定器(名称:ラデュエット)を用いる。
|