研究課題/領域番号 |
17406008
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研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
村主 節雄 香川大学, 医学部, 助教授 (00032897)
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研究分担者 |
川端 眞人 神戸大学, 医学部, 教授 (30175294)
白川 利朗 神戸大学, 医学部, 助手 (70335446)
太田 伸生 東京医科歯科大学, 医学部, 教授 (10143611)
大橋 真 徳島大学, 総合科学部, 教授 (40128369)
藤本 千草 香川県立保健医療大学, 保健医療学部, 助手 (90331868)
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キーワード | マラリア / コントロール / ソロモン諸島 / 超音波 / 殺虫機 |
研究概要 |
1、ハマダラカ幼虫発生源の調査 (1)ガダルカナル島のTambokoにおいては1月に比べ多くの水域は乾燥しており、発生源の数は約半数となっていた。一方、Fiuでは大幅に水域は減少し、水が存在していたのは住民が水浴のために使う井戸のみであり、その水深も30〜50cmの物が殆どであった。この事と上の成虫の採集数と比較するとTambokoでは発生源が減少したもののハマダラカの生息数に影響を与えてはいなかったが、Fiuではハマダラカの発生が大きく抑えられていた。 2.生態変異種の分子生物学的分類 持ち帰った成虫及び幼虫をチトクロームオキシダーゼサブユニットワン遺伝子領域の塩基配列を読み取り解析を行った。種としてはAnopheles farauti s.s.とAnopheles irenicusが存在し,前者は成虫および幼虫ともに採集されたが後者は幼虫のみ採集された。この事は後者はヒトではなく動物嗜好性が強く、マラリアの媒介には関係ない事が判明した。 3.幼虫対策法の開発 (1)超音波殺虫機の開発を検討した。今回、市販の器械を持ち込んで試験を行ったが、期待した効果は得られなかった。しかし基礎実験の結果、かなりの殺虫力のある事が判明したので、実際の試作機を開発中である (2)自然破壊が少なく且つ人体に無害の天然物としてココナツオイルに注目した。実験の結果1%の濃度で100%のハマダラ蚊幼虫の殺虫力がある事が判明した。これに加えて、水表面をこのオイルで覆った場合の殺虫力に付いても検討する予定である。 (3)幼虫対策の効果的方法の開発のために蚊幼虫の水中での行動の解析も行った。その結果、Anopheles stephensiは水表面および水底での摂食時間がそれぞれ30%と行動の大半をこれらに費やしている。一方イエカは表面での摂食時間が80%を占めている事が判明した。
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