研究課題/領域番号 |
17406008
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研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
村主 節雄 香川大学, 医学部, 准教授 (00032897)
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研究分担者 |
川端 真人 神戸大学, 医学部, 教授 (30175294)
白川 利朗 神戸大学, 医学部, 助教 (70335446)
太田 伸生 東京医科歯科大学, 医学部, 教授 (10143611)
大橋 眞 徳島大学, 総合科学部, 教授 (40128369)
藤本 千草 香川県立保健医療大学, 保健医療学部, 助手 (90331868)
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キーワード | マラリア / コントロール / ソロモン諸島 / 超音波 / 殺虫機 |
研究概要 |
19年度は現地でのハマダラ蚊のミトコンドリアDNAの塩基配列による分子分類の作業の継続を行い、3年間のハマダラ蚊の生態調査の纏めの一つとして、ハマダラ蚊の系統分布についての分子生物学的解析の論文を発表した。そして超音波蚊幼虫殺虫機の開発については日本における超音波機器のトップメーカーである本多電子の協力を得てヤブカおよびハマダラカ2種の蚊幼虫を用いて5月および7月に基礎的実験を行った。そして周波数、発信子の形状など数種の組み合わせで改良を重ねた結果、搬送性の面では周波数は28KHzが最も望ましく、発信子の形状としては平板タイプのものが望ましいことが判明した。その時のデーターとして28KHzにおいて平板発信子では出力60Wで30cmの距離にて1秒照射で100%の幼虫を、円形発信子では600Wの出力で60cmの距離で30秒照射にて100%の幼虫を殺虫出来る事などが判明した。さらに平板タイプの発信子を用い、現時点では搬送可能な最高出力と推測される1200Wの装置に改良した実験結果により、閉鎖水域では90cmの距離において5秒の照射で100%の幼虫を殺虫することが可能であることが判明した。また、解放水域である大プールにおいても、50cmの距離において10秒の照射でやはり100%の幼虫を殺虫出来る事が判明した。このように実際のフィールドでのハマダラ蚊のコントロール作業に十分応用できる値を得る事が出来、実際の実用機の開発への目途がついた。また、現地で入手可能な物資によるハマダラ蚊コントロール法の開発としてココナツオイルによる物を予備実験した結果、これもハマダラ蚊の防除には応用可能であることが判明した。
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