研究課題/領域番号 |
17406011
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研究機関 | 愛知医科大学 |
研究代表者 |
木村 英作 愛知医科大学, 医学部, 教授 (70153187)
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研究分担者 |
平山 謙二 長崎大学, 熱帯医学研究所, 教授 (60189868)
伊藤 誠 愛知医科大学, 医学部, 助教授 (90137117)
磯貝 芳徳 日本福祉大学, 情報社会科学部, 教授 (60079697)
高木 秀和 愛知医科大学, 医学部, 助手 (90288522)
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キーワード | フィラリア症 / 免疫診断 / バンクロフト糸状虫 / IgG4 / 尿ELISA / 国際研究者交流 / スリランカ |
研究概要 |
(1)アフリカにおける尿ELISAの応用に関する研究:ビルハルツ住血吸虫(S.h.)感染は血尿を引き起こすため尿ELISA法の応用に問題が生ずると考えられている。ケニアの3地域を選び、フィラリア感染が確認された者、フィラリア感染は無くS.h.感染が確認された者、両感染が無いことが確認された者より尿サンプル(合計273検体)をあつめ尿ELISAの検討を行った。その結果、フィラリア感染者とS.h.感染者の尿で交差反応が認められた。交差反応を除くため改良型の尿ELISAが検討されており、有望な結果が得られている。 (2)スリランカ南部の4村における集団治療(MDA)の効果判定:2003年の標準化ミクロフィラリア陽性率、尿ELISA陽性率は、それぞれ1.25%、14.3%であった。2005年は0.48%、20.6%であった。スマトラ沖地震による津波の影響で住民の移動があり、データの解析が非常に困難となっている。 (3)スリランカ、デニヤヤ地方における調査:この地域は津波の影響を受けていない。これまで5回のMDAが実施された。治療がフィラリア特異的IgG4抗体に及ぼす影響を追跡するため、2005年を除き毎年尿ELISAによる調査を実施している。18年度は7校の生徒約1600人を対象にサンプルを採取した。 (4)東チモールにおけるフィラリア症調査:東チモールにはフィラリア症の流行に関する信頼できる最新のデータがない。現地のWHO事務所と共同で生徒・住民約6000人より尿サンプルを採取した。現在、尿ELISAにより抗体価を測定している。なお、東チモールにはBrugia timoriという特殊な種類のフィラリアが存在するため、尿ELISAがこの種類にも有効か、さらなる検討が必要である。
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