研究課題/領域番号 |
17406026
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
竹内 二士夫 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (70154979)
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研究分担者 |
蕪城 俊克 東京大学, 医学部・附属病院, 講師 (70343126)
針原 伸二 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教 (40198932)
桑田 昇治 帝京大学, ちば総合医療センター, 准教授 (00241993)
佐久田 博司 青山学院大学, 理工学部, 教授 (10170630)
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キーワード | リウマチ疾患 / べーチェット病 / 遺伝因子 / HLA / CTGF / CARF / 国際研究者交流 / ハプロタイプ推定 |
研究概要 |
本研究は、リウマチ性疾患の遺伝要因の共通性と差違を東アジアで検討する事から之れらの疾患の遺伝背景、病因を解明する事と、サンプル資料の収集を目的とする研究である。本年度は、1)日本オリジナルの自己抗体であるCARFを韓国、台湾、タイで分析した結果では、CARFは従来のリウマチ因子より診断のための検査として優れているが、抗CCP抗体がより優れていた。2)独自のハプロタイプ推定プログラム、R-SATを改変し完成した。3)RAではタイでDRB1*0405の増加の他、DRB1*1001の関与があると推定した。これは印度からの影響の結果と考えられる。RAとCD14やTLR4との相関は否定的だった。またCTLA-4との相関については韓国から相関が報告されているが、日本、タイの分析からは相関はみられなかった。4)SLEではタイではDRB1*1501が僅かな増加であるのに比し、DRB5*0101が有意に増加していた。タイでは、DRB1*15,16とDRB5*01,02の連鎖が日本や韓国、白人データーと比し、乱れていると考えられる。このことから、DRB1*1501ではなくDRB5*0101こそが疾患感受性遺伝子であると推定される。5)SScではDRB1*1502がアジアの共通の感受性遺伝子であると示唆された。CTLA-4、CDl4、TLR4との相関は否定的で、NEJM誌に発表されたCTGFとの相関もなかった。6)べーチェット病ではHLA-A*2601が表現型頻度36.7%と有意に増加していた。このA*2601の相関はB*5101とは独立していた。どちらかをもつ患者は75%に及んだ。また、いずれももたない群でB*3901の増加傾向がみられたがこれについては今後の検討を要する。7)ETS1は各遺伝子多型に民族差がみられたが、SLEとの相関はみられなかった。
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