研究課題/領域番号 |
17406028
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研究機関 | 愛知学院大学 |
研究代表者 |
夏目 長門 愛知学院大学, 歯学部, 教授 (90183532)
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研究分担者 |
酒井 映子 名古屋女子大学, 家政学部, 教授 (80148254)
山中 克己 名古屋学芸大学, 栄養学部, 教授 (40351209)
中野 浩 藤田保健衛生大学, 医学部, 教授 (80097732)
大塚 隆信 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 教授 (10185316)
千田 彰 愛知学院大学, 歯学部, 教授 (80097584)
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キーワード | モンゴル人 / 乳製品 / 予防 / 口唇裂 / 口蓋裂 |
研究概要 |
(1)2007年8月モンゴル国に赴き、口唇口蓋裂発生調査を行った。その結果、Arkhangai県2名、Bayan-Ulgii県1名、Bayankhongor県4名、Bulgan県1名、Govi-Altai県1名Orkhon県5名、Umnugovi県1名、Uvs県3名、Khovd県2名、Khentii県1名、僻地21名、Ulaanbaatar県2名の合計23名県確認した。 (2)口唇・口蓋裂易発生系の実験モデルとして利用されているA/J系マウスを使用し、妊娠前からの乳製品の摂取が本症発生率に与える影響について調べ、乳製品による予防効果について検討した。A/J系マウスに妊娠2週間前より妊娠期間中を通してチーズ及びマウスの一般繁殖用飼料であるCA-1を自由摂取させ、チーズを摂取しないコントロール群と本症発生率を比較した。飼料はコントロール群にはCA-1のみ、実験群にはCA-1とチーズを与え、実験(1)では日本で製造、市販されているプロセスチーズを用い、実験(2)ではモンゴルで作られたチーズを用いた。妊娠18日目に、帝王切開にて母獣から胎仔を摘出し、実体顕微鏡下にて顔面、口腔の異常を検索した。その結果、コントロール群では、本症発生数は生存胎仔134例中11例(8.2%)となり、裂型別では口蓋裂6例(4.5%)、口唇口蓋裂5例(3.7%)であった。実験群では、日本のチーズを摂取した群(実験(1))で生存胎仔137例中6例(4.4%)となり、裂型別では口蓋裂2例(1.5%)、口唇口蓋裂4例(2.9%)であった。また、モンゴルのチーズを摂取した群(実験(2))は生存胎仔83例中4例(4.5%)となり、裂型別では口蓋裂0例(0.0%)、口唇口蓋裂4例(4.5%)であった。実験(1)、実験(2)ともに本症発生率はコントロール群との間に有意な差はみられなかったが、実験(2)のモンゴルのチーズを摂取した群で口蓋裂発生数が0となった。さらにモンゴルで作られたチーズで別のサンプルのものについても、マウスを用いて同様に実験した。
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